“店舗急増のリスクは?”“1500店舗ではむしろ不十分では?”「チョコザップ」は本当に成功するのか ジムユーザーの経済アナリストが社長に直撃

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「結果にコミットする」パーソナルジムとして一世を風靡したライザップグループは目下、「チョコザップ」なる新形態のジムを巡って大きな注目を集めている。たった2年で1500店舗、会員数120万人という急拡大を遂げた同事業には評論家から厳しい目も向けられているが、この先どうなるのか。格闘家として日々ジムを利用しているという経済アナリストの森永康平氏が、“当事者目線”からRIZAPグループの瀬戸健社長に直撃した。

※本稿は「週刊新潮」10月10日号掲載の対談企画「経済アナリスト森永康平のビジネスリーダーにドロップキック!」の記事の一部です。

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森永 ライザップが提供するサービスの内容からして、コロナ禍では特に苦労されたのでは。

瀬戸 敬遠されたフィットネス業界の中でも、特に人に寄り添う業態でしたからね。休業を余儀なくされた時期もありますし、社の存続が脅かされるほどの危機的状況でした。

森永 いつまで続くのかという恐怖感もあったと思います。その中で事業を続けてこられたのは、どのような思いからなんでしょうか。

瀬戸 当時はもう、どうすれば会社を残していけるのかという一心でした。グループとして多様な事業を抱えていたので、収益性の高い事業に注力をしたり、あるいは休業していた店舗を他に活用できないか模索してみたり。そんな中で、いくつかの店舗を改装して始めてみたのが、月額3278円で利用できるジム「チョコザップ」なんです。

森永 なるほど。ライザップとは違う、非対面型のサービスを始めたというわけですね。

瀬戸 チョコザップの店舗には人を置かず、顧客のサポートなどは全てオンライン上で完結するようになっています。人がデジタルに置き換わることで、ライザップで培ったノウハウを、もっと安価に広く提供できるようになった。数十万円かかるライザップに比べたら、チョコザップの利用料は桁が二つ違いますしね。

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