ロシア軍の戦死者が1日平均「1271人」に急増…「年収790万円」の超好待遇でも兵士確保できず「北朝鮮正規軍」を東部戦線に投入の可能性も

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 北朝鮮の正規軍が、ウクライナの東部戦線に投入される可能性も出てきた──。ロイター(日本語・電子版)は10月8日、「ロ軍、ウクライナ東部要衝トレツク郊外に到達 ルガンスクでも戦闘」との記事を配信した。ロシア軍は東部戦線で徹底的な人海戦術を実施し、大量の戦死者を出しながらも攻勢を続けている。

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 ロシア軍はドネツク州の全域制圧を目指している。例えばアゾフ海に面した港湾都市、マウリポリはドネツク州に位置している。アゾフスタリ製鉄所での徹底抗戦が大きな注目を集める中、2022年5月に陥落した。担当記者が言う。

「マウリポリを中心に、ロシア軍はドネツク州の南半分を占領しています。プーチン大統領は州全体の制圧を軍に命令したため、大まかに言ってロシア軍は南から北に攻勢をかけ、戦線を押し上げようとしています。もしドネツク州を完全に占領した場合、ロシアとクリミア半島をアゾフ海沿いに結ぶ“回廊”の防御力が格段に増します。さらに北部に位置する、ウクライナ第2の都市・ハルキウがあるハルキウ州に向かって“進軍”できる拠点を確保することも意味します」

 ロシアの国防省は10月3日、ドネツク州の都市、ウグレダルの制圧を発表。ゼレンスキー大統領も同じ日にウグレダルからウクライナ軍が撤退したことを認めた。

「ウグレダルの別名は『難攻不落の要衝』でした。東部戦線と南部戦線を結ぶ交通路が交差する重要拠点で、2022年からロシア軍の猛攻に耐えてきたことから『難攻不落』と呼ばれていたのです。ロイターの報道によると、ロシア軍は少なくとも4回、大規模な攻勢をかけましたが、ウクライナ軍の第72独立機械化旅団が常に撃退してきました(註)。しかしロシア軍は徐々に包囲網を狭め、最後は空中滑空爆弾で壊滅的な被害をウクライナ軍に与えました」(同・記者)

年収790万円

 ウグレダルを占領したロシア軍は、さらに北上しようと攻撃を重ねるだろう。ロシア軍が強い理由は、非人道的な人海戦術を繰り返しているためだ。そのため戦果を得たとしても、兵士の損害は桁外れなものになる。

 イギリスの国防省は10月7日、ロシア軍兵士の平均死者数が9月に入り、1日あたり1271人に増加したと発表した。これは2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻して以来、最多の戦死者数だという。ドネツク州の激戦が原因なのは言うまでもない。

 ロシア軍は兵士の確保に奔走している。産経新聞(電子版)は10月4日、「露、兵士確保に四苦八苦 首都は『年収800万円』提示 兵力損耗を補充、財政負担も拡大」との記事を配信した。

「プーチン大統領は9月、ロシア軍兵士の定員を132万人から150万人に増やす大統領令に署名しました。ウクライナとの戦争で消耗した兵力の補填が狙いと見られています。ところが同じ理由から2022年9月に予備役30万人を招集した際、ロシア世論は反発しました。この反省を踏まえ、ロシア軍は契約兵の獲得に注力しています。産経新聞の報道によると、『年収520万ルーブル(約790万円)以上』というポスターがモスクワ市内に貼られているそうです」(同・記者)

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