あと一歩で総理になれた「高市早苗氏」はなぜ負けたのか 総裁選の結果を報じた「朝日・読売・毎日・産経・東京」の5紙を読みくらべ…最も詳細に報じたのは意外な新聞

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東京新聞の記事

《高市氏側は総裁選を見越し、地方票の掘り起こし戦略を検討。その一環として毎週末、各地の講演会に出向いた。保守系の運動団体「日本会議」と連携する地方議員たちも支援に回った。日本会議地方議員連盟の議員らが中心となり、全国各地の地方議員約1千人分の名簿獲得に奔走した》

 日本会議の名前が出てくるのも興味深い。他にも他候補がリベラルな政策をアピールしたことも、高市氏が保守票を獲得する追い風になったと指摘した。石破氏は女系天皇に理解を示し、小泉進次郎氏は選択的夫婦別姓を肯定的に言及した。

 ダメ押しになった可能性があるのは中国の動きだ。中国軍機が領空侵犯を行い、広東省では日本人男児が殺害された。対中強行派の高市氏に期待が集まったのだ。

 この記事のラストも印象に残る。朝日新聞は「党員の強い支持を受け、高市氏が急伸したことが皮肉にも敗因となった」と指摘した。

《「高市氏が首相になれば、戦後の外交・経済が全部ふっとぶ」(党幹部)との危機感をあおることにもなり、僅差(きんさ)での敗北につながった可能性がある》

「東京新聞も『「選挙の顔」 集票期待で逆転 高市氏、保守層支えに肉薄』との記事を掲載しました。やはり高市氏を主語にした記事を掲載し、読者の関心に応えようとしていました。読売や産経と比べても、紙面の主張が高市さんとは異なる朝日が、彼女の“善戦”と“敗因”を真正面から報じて、選挙戦をしっかりと総括した点は非常に興味深いです」(同・記者)

註:高市早苗氏は大逆転負け 初の女性総理は消滅 表情変えず口を真一文字…石破新総裁への拍手の中(日刊スポーツ電子版:9月27日)

デイリー新潮編集部

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