「投げろと言われれば厭わない姿勢」 大谷がプレーオフで登板する可能性は? 「監督が保身のために起用する可能性も」

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「保身のために“切り札”を使おうという腹積もり」

 チーム事情に詳しい在米ジャーナリストが言う。

「常勝が義務付けられているドジャースで、ロバーツ監督は9年目を迎えますが、これまでワールドシリーズ制覇は20年の1度のみ。近年のドジャースはレギュラーシーズンこそ圧倒的に強いものの、ポストシーズンでは地区シリーズで2年連続敗退。今年も同じ結果に終われば、監督のクビが危ない。彼は自らの進退が懸かっているのは重々承知で、保身のために大谷という“切り札”を使おうとの腹積もりなのです」

 これに対し、フロント側は一貫して登板に否定的で、とりわけ入団以来、大谷と強い絆で結ばれているフリードマン編成本部長は複数のメディアに登場、あらためて“今季は登板しない”と強調しているのだ。

「フリードマン氏はかつて前田健太を獲得する際、独自のドクターチェックプログラムを課したほど選手の健康管理には慎重な人物。力関係では当然、監督よりフロントが上ですが、短期決戦のポストシーズンでは何より投手力がものをいう。背に腹は代えられず、現場の判断で大谷が急きょ2~3イニング登板する可能性は捨て切れません」(同)

「投げろと言われれば厭わない姿勢」

 また大谷自身も、

「二刀流を封印していることで“今季はまだチームに貢献できていない”との思いを強く抱いており、投げろと言われれば厭わない姿勢です。そのはやる気持ちを、監督はうまく利用しようとしているのです」(同)

 が、こうした思惑はチームの知るところとなり、

「主力打者のベッツやフリーマンは、自身が欠場していた時期に大谷がチームを支えてくれたことに恩義を感じている。最大の功労者である彼をこれ以上酷使するのは容認できないとの立場から、登板をひそかに画策する監督との間には溝ができ始めています」(同)

 とはいえ、実際に投手力不足は否めず、プレーオフには暗雲が漂う。はたして「世界一決定戦」での大谷の身は……。

 前編【「私は3歩目からだったが、大谷は1歩目からトップスピード」 世界の盗塁王・福本豊が語る大谷翔平の盗塁のすごさ】では、大谷が盗塁で大暴れできた理由や、MVP獲得の可能性について報じている。

週刊新潮 2024年10月3日号掲載

特集「大谷翔平『プレーオフ登板』を巡ってチーム内に不協和音」より

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