安達祐実が「人生最後」と背水の陣 NHKの“超意欲作”は「家なき子」を超えるか

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土曜ドラマ「3000万」

 大ヒットドラマ「家なき子」「ガラスの仮面」シリーズで知られる子役出身の安達祐実がこの秋、43歳にしてNHKの連続ドラマに主演する。同局がこれまでになく力を入れている土曜ドラマ「3000万」(5日スタート、土曜午後10時)がそれだ。コールセンターの派遣社員役という決して華やかな役どころではないが、放送業界からは異例の注目を集めているというのだ。

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 テレビ誌ライターがこう解説する。

「NHKが2022年に新たに立ち上げた脚本開発チーム『WDR(Writers' Development Room)』プロジェクトから生まれたドラマということで、映像業界では大きな話題になっています。2025人という想定を超える応募者の中から、5カ月かけて10人を選考し『WDR』を正式に立ち上げました。

 メンバーはアニメーション作家、劇団主宰、大学院生などと多彩。同局にとって『WDR』の使命はズバリ“イッキ見したくなるシリーズドラマの開発”です。まるでNetflixの韓国ドラマのようなキャッチフレーズですが、従来の大物脚本家には思いもつかない自由な発想による創造的なストーリーになりそうです」

 主人公の佐々木祐子(安達祐実)は、家のローンやピアノの才能あふれる息子の教育費に悩み、節約を心がけている。一方、元ミュージシャンの夫・義光(青木崇高)は、大した稼ぎもないのに「なんとかなる」と楽観的。そんな一家が事故に出食わし、甘い誘惑を手にする。しかし、そこには危険なクセ者の影がちらつき、平凡な家族が非日常の怒涛の世界へ足を踏み入れる……。「5分先も読めない!スリリングな物語」というのがウリ文句だ。

 安達といえば、1994年放送の日本テレビ系「家なき子」で主人公の相沢すずを演じて、最高視聴率37.2%を記録した。すずはオーバーオール姿でいつも首からガマ口の財布を下げており、「同情するならカネをくれ!」が決め台詞。この言葉は流行語大賞を受賞するなど社会現象となり、一躍脚光を浴びた。

 特にエンディング曲となった中島みゆきの「空と君のあいだに」が、ドラマのストーリーにピッタリの歌詞とメロディーで、視聴者を強く引き付けた。その効果もあって、安達は日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。また、97年のテレビ朝日系「ガラスの仮面」は原作者の漫画家・美内すずえ氏から直々に、主人公の北島マヤに指名されたほど。日本のドラマ界に金字塔を打ち立てたこの2作は、間違いなく安達の代表作と言える。

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