「“周りの奥さんたちに恥をかかせられない”とブティックに」 元カージナルス・田口壮氏の妻が明かす、プレーオフの異様な熱気

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「まるでお祭りのようなムード」

 9月26日(現地時間)、ロサンゼルス・ドジャースは3年連続の地区優勝を決めた。メジャー7年目の大谷翔平(30)にとって初めてのプレーオフに突入する。レギュラーシーズンとは大いに様相を異にする短期決戦。では、妻の立場から見えるポストシーズンとはどのようなものなのか。2006年にカージナルスでワールドチャンピオンとなった田口壮氏(55)の妻・恵美子さん(58)に聞いた。【前後編の後編】。

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 前編【「プレーオフで力を発揮するのは“お調子者”」 元メジャーリーガーたちに聞いた「大谷翔平に求められる役割」】では、シーズン中とは勝手が異なるポストシーズンの戦い抜き方について、元メジャーリーガーだからこそ分かる「裏側」を明かしてもらった。

 大谷は9月29日、最終戦後の取材で、

〈一人でいるよりも野球以外を考える時間が多くなった〉〈それが逆に集中できるようになった。感謝したい〉

 と、真美子夫人(27)への思いを口にしていた。最長1カ月に及ぶ過酷なプレーオフでは、大谷とともに夫人もまた、頂点を目指すための遠征を余儀なくされるわけだが、

「私が感じたポストシーズンは、ピリピリするというより、まるでお祭りのようなムードでした」

 妻の立場からそう回想するのは、06年にカージナルスでワールドチャンピオンとなった田口壮氏の妻、恵美子さんである。田口氏は04、05年も同チームでプレーオフに進出、また08年には移籍したフィリーズでも世界一を経験している。

プレゼント合戦

「シーズン中の相手ではなく別の地域のチームと戦うため、地域の代表という意識が一気に高まり、選手も奥さんたちも団結力が強まります。敵地で観戦する時は、選手と妻が一緒にチームのチャーター機で移動し、宿泊先のホテルに入ると、相手チームの奥さんたちが用意してくれたプレゼントが卓上に置かれています。中でも思い出深いのは、アストロズと対戦した時、両チームのユニフォームを模したデコレーションが施された手作りのクッキーがプレゼントの品に添えられていたことです」

 一方でホームに敵を迎え撃つ際には、

「チームの奥さんたちと話し合ってプレゼントを用意します。プレーオフに慣れている奥さんからはどんどんアイデアが出て、すぐにデパートの外商さんに連絡して品物を用意していました」

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