斎藤前知事「自信みなぎる表情」のワケは“対抗馬の不調”か 「維新は新たな独自候補を無理やり出すのは厳しい」

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「自民党が乗れば盤石なんでしょうが……」

 また、共産党候補の他に、前尼崎市長の稲村和美氏(51)も29日に出馬の意向を固めたが、ここでもややこしいことが起こっている。

「“兵庫五国”と言われるように、この県には摂津、播磨、但馬、丹波、淡路の地域があって有権者の志向がそれぞれ違い、尼崎で人気の稲村さんも但馬、丹波での認知度は低い。自民党が乗れば盤石なんでしょうが、まだ独自候補を探っている上、立民も支持する構えで、互いに相乗りをけん制している」(関西の国会議員)

 そんな対抗馬の不調にいちるの望みを託すのか。30日の朝、JR須磨駅頭で斎藤氏はさっそく街頭活動を始めた。ただひたすらに「おはようございます」を繰り返すだけ。それでも時折、応援の声をかけられる。その様子は、斎藤氏のXからも見て取れる。

「今朝は、JR甲子園口駅前で、街頭活動をさせて頂きました。
 昨日に続き、皆さまからのお声掛けが、私にとって、本当に力になります。」(10月1日)

「今朝は、JR垂水駅前で街頭活動を行いました。
 本日も多くのお声をありがとうございました。
 1人でも多くの方にご挨拶をさせていただきたく、続けていきたいと思います。」(10月2日)

「今朝は、JR芦屋駅前で街頭活動を行いました。
 一緒に活動してくださる方の輪が少しずつ広がってきており、大変嬉しく思います。
ありがとうございます。」(10月3日)

 駅前に一人ポツンと立つ写真に、前向きなコメントが添えられている。ポストへのコメントには好意的なものも多い。駅前でかけられる声に加えて、これらのコメントが現在の彼の支えとなっているのだろう。

 知事選の投開票は11月17日。敵方の混乱に乗じて、奇跡を起こすことはできるだろうか。

撮影・福田正紀

週刊新潮 2024年10月10日号掲載

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