「イッテQ」復帰の手越祐也と東出昌大の意外な共通点 「イジられるイケメン」枠の需要が増加

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退所後は不発だった手越さん YouTubeでは魅力減だった「チャラ男」キャラ

 ただ手越さんは「チャラ男」キャラを便利使いしてきたように見えるが、彼のプライドは高く、イジられて終わるような男じゃないという自意識がうかがえる。自伝本では歌唱力の高い自分が抜けた後のNEWSの構想や、経営者としての展望も語るビッグマウスぶりも見せていた。しかし、自身が広告塔となり手がけた脱毛サロン「TEGOSHI BEAUTY SALON」は経営悪化が報じられ、2022年に全店が閉店。個人YouTubeチャンネルの登録者数も開設時は170万人を超えたといわれるが、現在は133万人と、ジャニーズJr.チャンネル登録者数より少ない。「口パク」と手越さんがバカにしたこともある嵐のチャンネルの328万人、二宮和也さんらの「よにのチャンネル」の458万人と比べると、ちょっと寂しい。

 以前は人気YouTuberのヒカルさんやオリエンタルラジオの中田敦彦さんらとの絡みもあったが、一過性の話題にしかならなかった。彼らと話す手越さんを見ると、改めて器用さや口の達者さが分かる。それは確かに手越さんの長所なのだが、「鼻につく」感じが拭えないのだ。ウッチャンらのツッコミで中和されていた、「お調子者ならではのかわいげ」になっていないのである。

 自分語りをして悦に入る「ビッグマウス」キャラたちが輝くのは、彼らを一刀両断してくれる先輩があってこそ。そういう意味で手越さんは、個人戦のYouTubeよりも団体戦のテレビ向きのタレントというのがよくよく分かったのではないだろうか。

「イッテQ」がうまくいけば、テレビへの本格復帰も夢じゃない手越さん。私はぜひ、東出さんと進次郎氏と「ボクらの時代」に出てほしい。農業プロジェクト「手越村」に取り組む手越さんなら、山中での狩猟生活中の東出さんや国産飲料水を推進する進次郎氏と、「日本の食」という共通テーマもある。令和のビッグマウストップ3による、全くかみ合わない思い思いのオレ語りは、きっと放送事故スレスレの神回として、テレビ史と多くの人の記憶に残るに違いない。

冨士海ネコ(ライター)

デイリー新潮編集部

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