「小栗旬の芸能事務所」元役員が睡眠薬を使った女性暴行で再逮捕 押収したスマホには「常習犯を疑わせる“複数の動画”が残っていた」

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 男は大手芸能事務所の名刺を使い、芸能界での活躍を夢見る女性に接近しては睡眠薬をこっそり飲ませる手口で卑劣な犯行に及んでいた。押収されたスマートフォンには、数人の女性がわいせつな行為をされている動画が残っていた。

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「仕事の相談に乗る」と食事に誘い出し…

 警視庁は10月3日、大手レコード会社「ソニー・ミュージックレーベルズ」の元契約社員のプロデューサー、鼻田拓こと細川拓容疑者(42)を20代の女性への暴行容疑で再逮捕した。

 細川容疑者が最初に逮捕されたのは今年7月上旬のことである。4月、モデルやタレント活動をしていた20代女性を「仕事の相談に乗る」などと言って食事に誘い、睡眠薬を飲ませ前後不覚な状態にしてからホテルに連れ込み暴行した容疑だった。
 
 今回の容疑は最初の逮捕時に押収したスマートフォンを調べる中で発覚した。

「スマホには、意識を失っているように見える被害女性を襲う様子を撮影した動画が残されていました。警視庁は動画に映っていた女性を割り出し、捜査に協力してもらうよう依頼。女性が被害届を提出したことで容疑が固まり再逮捕となりました」(捜査関係者)

 手口は最初の容疑とほぼ同じだった。2022年5月6日午後6時頃、女性は渋谷区内の飲食店に細川容疑者から呼び出された。

「被害女性は動画配信しているクリエーターの女性。元々細川容疑者から仕事で世話になっていた関係があったため、誘いを断りきれなかったようです」(同)

 そして女性は食事中に記憶を失ってしまうのである。

意識が回復した後、自分がどこにいるか分からなかった被害女性

 それから女性は足に力が入らなくなるくらいの状態のまま、午後8時くらいに飲食店から200メートルほど離れたホテルに連れ込まれた。

「女性の記憶が回復したのは午後10時くらいのこと。ホテルを出て駅の周辺で細川容疑者と別れている時でしたが、自分がどこの駅にいるかすら分からなかったようです。今回、警視庁から知らないうちに暴行されていた動画を見せられ、記憶のパズルピースが当てはまっていった」(同)

 警視庁は前回同様、細川容疑者が食事中に女性から気づかれないように飲食物に睡眠薬を入れたとみている。

「女性の体内からは睡眠薬の成分も検出されています。スマートフォンにはこの女性以外にも被害にあったと見られる女性の動画が複数残されていた。そのうち数人に警視庁は接触を試みたものの、心の負担などを理由に協力を得られなかった。事件化されずとも“余罪”はまだあるとみています」(同)

 芸能界での活躍を夢見る女性たちが細川容疑者を信頼してしまったのも無理はない。この手の事案で出てくるエセプロデューサーではなく、本物の大手芸能プロのお偉方だったからだ。

「細川は、20年まで小栗旬が社長を務める『トライストーン・エンタテイメント』の関連会社『トライストーン・ホールディングス』(現・エムワイ・カンパニー)で役員までしていた男です。小栗旬の初代マネージャーを務めた男性の娘婿という縁で10年くらい前、同社に入社しました」(芸能関係者)

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