なぜか軒並み不調…今オフ「複数年契約」満了のベテラン選手はどうなる? 相次ぐ「戦力外通告」のウラで気になる高額年俸選手たちの去就

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パも注目選手が……

 また、パ・リーグで去就が注目されているのがソフトバンク・中村。昨季はファーストのレギュラーで136試合に出たが、山川穂高の加入でベンチスタートとなった。96試合に出場しているが、それは主に代打で、打率も2割1分台まで下がった。

「中村は2年契約ですが、『3年目にはオプションが付いている』との情報も聞かれます。でも、そのオプションというのが何かが分からない。ここまでチームは松田宣浩(41=23年引退)、森唯斗(32=DeNA)、嘉弥真新也(34=ヤクルト)と、功労者をバッサリ切ってきました。シュアなバッティングに定評のある中村ですが、こうした前例を考えると少し心配になります」(地元メディア関係者)

 心配といえば、楽天・島内宏明も同様だ。島内は21年に打点王のタイトルを獲得し、22年も最多安打を記録した。しかし、同年オフの契約更改後、「そんなに年俸も上がらないので」と報道陣を前に話し、球団を驚かせた。

「島内は20年シーズンに国内フリーエージェント権を取得し、行使せずに4年契約を結びました。2年続けてバットマンタイトルを獲得し、新たな挑戦をしたいと思ったようでしたが、契約更改後に球団施設内で話す内容としては言葉足らずでした」(地元紙記者)

 複数年契約中だから当たり前だが、島内は1億2000万円の現状維持でサイン。2年連続でのタイトル獲得が年俸に反映されないため、「モチベーションが……」「何のために頑張っているのか」と、心境を正直に話してしまったのだ。同時に「球団を出たいのではなく、他の球団のユニフォームを着たらどうなるのか、移籍しても活躍できるようにならないといけない」とも話していたが、23年は打率2割3分6厘、本塁打7と低迷した。

 今季は不振から脱出できず、40試合にしか出場していない島内。ファーム戦でも2割3分3厘の成績である。楽天は前年オフにベテランの炭谷銀仁朗を切るなどし、コストカットもしている。来季35歳となる島内の動向は要注意だ。

「単年契約の田中将大(35)もどうなるか分かりません。推定年俸9億円も、昨年は4億7500万円まで下がりました。今季は右肘を手術した影響で、9月28日のオリックス戦に投げただけ。看板選手なので無下にはできませんが、金銭面では容赦なく減俸です」(前出・同)

 優勝争いで巨人に敗れた阪神の正捕手・梅野隆太郎(33)も打撃は2割9厘と高くないが、守備の要の流出は防ぐのではないかと見られている。今オフ、複数年契約を終えたベテランたちが去就問題で苦しむことになりそうだ。

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