まもなくドラフト会議!知名度は低いが、プロ入りすれば大化け? 各球団が密かに狙う“4人の有望株”

スポーツ 野球

  • ブックマーク

「神奈川大学野球」の“隠れた即戦力候補”

 大学生候補に目を転じると、甲南大の大型右腕、岡本駿と神奈川大のショート、庄子雄大が面白い存在だ。

 岡本は、徳島県立城南で内野手だったが、大学進学後、投手へ転向した。今年春のリーグ戦(阪神大学野球)の開幕戦、関西国際大戦で完封勝利を飾るも、その後に腰を痛めて、残りのリーグ戦は、わずか2イニングの登板に終わった。

 秋のリーグ戦で復帰すると、コンスタントに140キロ台後半のスピードをマークするなど、復調している。身長185cm、体重82kgと細身で、一軍の戦力になるには、少し時間がかなりそうだが、フォームに悪い癖がなく、楽に腕を振って速いボールを投げられる。スケールの大きさは、大学生投手のなかで上位クラス。下位指名で岡本を狙う球団が出てきそうだ。

 一方の庄子は、名門・横浜出身で、2年春、甲子園に出場している。しかしながら、同級生の度会隆輝(現・DeNA)や津田啓史(現・中日)に比べると、地味な存在だった。

 神奈川大進学後は1年からレギュラーに定着してヒットを量産する。9月23日の横浜商大戦で、神奈川大学野球のリーグ記録に並ぶ通算109安打に到達した。高いミート力に加えて、スピードも目立つ。セ・リーグ球団のスカウトは、庄子について、以下のように評価している。

「足の速さはもちろんですが、盗塁の思い切りの良さや走塁の判断が素晴らしい。相手バッテリーにかなりマークされているなかでも、簡単に盗塁を決められますし、失敗もほとんどありません。そのスピードが守備にも生かされていて、肩の強さもあります。“一芸”という言葉がありますけど、庄子に関しては、走塁と守備の“二芸”は少なくともプロで通用するレベルにある。ショート以外も守れますし、こういう選手はいてくれるとベンチにとってありがたいと思います」(セ・リーグ球団スカウト)

 神奈川大学野球は、東京六大学や東都大学の主要リーグと比べて注目度が低いうえ、庄子は大学進学後、全国大会の出場がなく、どうしても彼に関する報道が少なくなっている。実績は申し分ないだけに、“隠れた即戦力候補”となりそうだ。

次ページ:“指名漏れ”から2年の左腕は雪辱なるか

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。