夫婦の64%がレス…「だから妻は他の男に走った」 自宅に届いた“サプライズ”が壊した46歳夫の幸福

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次女ができてから一度も…

「ふと気づいたら30代後半。そしてふと気づいたら、次女ができてから、妻とは一度も性的な関係をもっていなかった。僕自身は外でときどき一夜の過ちを繰り返していました。恋愛関係になると、のちのちめんどうなことが起こるけど、一夜限りならお互い納得ずくで大人の関係をもてる。世間にはそういうことを求めている女性もけっこういるんだなと思いました。お金は介在してません。あくまでも一夜の恋。一期一会の関係は寂しいけど、相手にも恋人や夫がいたりするので、これでいい、またどこかでと笑って別れることを繰り返していました」

 それでも妻に疑われたことはないし、関係が悪くなってもいなかった。昔ながらの「夫は外、妻は内」と分業と居場所がお互いの了解のもと、成立していたのだ。

娘たちが開いてくれた誕生会

 勇作さんと妻の美重子さんとは、誕生日が3日違いだ。結婚してからいつもふたりまとめて誕生日祝いをしてきた。先に勇作さんが40歳になり、美重子さんが40歳になったその日は土曜日。11歳と8歳の娘たちがパーティを開いてくれた。

「ふたりともリビングから追い出されました。長女は料理が大好きで、そのころにはすでにハンバーグだの煮物だのが作れる子だったんですが、それでも子どもだけで何かさせるのは危ないからと、美重子と僕が代わる代わる、キッチンやリビングを見に行きました。ふたりでせっせと何かやってましたね。僕は運動会や年に1度の参観日くらいしか学校には行けなかったし、たまの休日もゴロゴロして過ごしていた。娘たちと長い時間、一緒にいられるのはせいぜい夏休みの旅行や帰省くらいでした。いつの間にか、子どもたちはこんなに成長していたんだなと改めて感じた日でしたね」

 ふたりの娘たちに促されてリビングに行くと、「パパ、ママ、おめでとう」と書かれた垂れ幕、キラキラしたモールの飾りつけなどが目に飛び込んできた。

「美重子はある程度、知っていたと思うけど、僕は本当に何も知らされていなかったから、ものすごくびっくりしました。テーブルの上には、娘たちが作ったハンバーグ、僕が大好きなポテトサラダ、海鮮をたっぷり使ったサラダなどが並んでいて、思わず目の前が霞みました」

“サプライズ”と妻の涙

 パパが泣いてる、と次女が叫び、4人で笑った。長女はケーキも作ったという。とにかく食べようと箸をとると、玄関チャイムが鳴った。

「いいよ、オレがでるといってみると、目の前にいきなり大きなバラの花束が差し出された。妻宛てでした。封筒に入っていたカードがついていたからこっそり見ようと思ったんだけど、花束が大きすぎてあたふたしているところへ娘がやってきて。『なにこれ、パパからママに?』と大騒ぎ。娘が持っていくというから、あわててカードを抜き取りました」

 美重子さんは少し怪訝な顔をしながら、「本当に?」と勇作さんの顔を見た。あとへは引けない。「いつもありがとう」と言いながら、娘から花束を受け取り、妻に渡した。妻は目を潤ませていた。勇作さんはポケットに押し込めたカードを握りつぶしていた。

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