巨人・阿部慎之助監督(45)“辞意撤回”からの“覇権奪回” 「大物助っ人」だけではない「前監督」「中田」除外という好判断

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不振の元凶・中田を放逐

 21年8月、原前監督が栗山英樹監督(当時)とのホットラインを通じ、日本ハムで暴力問題を起こした中田を無償トレードで獲得した際、選手、コーチを含め巨人関係者の多くが違和感を覚えていた。

「阿部監督もその一人でした。実際にチームは(同年)中田の移籍を機に優勝争いから後退していきました。中田獲得が昨季までの長い不振の起点だったとみていた人は少なくありません。だからこそ阿部監督は自分が監督をやる時には中田を使うつもりはなかったのでしょう。構想の初期段階から中田を外し、結果的には移籍を促すことになりました。複数契約でしたが、オプトアウトを契約に盛り込んでいたことも功を奏したと思います」(チーム関係者)

「中田獲得」から始まった巨人の低迷。阿部監督は前任者の尻ぬぐいをしながら、わずか1年で終止符を打った。優勝を決めた試合後のインタビューで、史上稀に見る混戦を抜け出した要因を力強く挙げる声が広島の夜空に響いた。

「チーム力だと思います。全員同じ方向を向いてキャンプから始まったこと、誰一人ソッポを向かなかったことだと思います」

デイリー新潮編集部

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