ドラフト戦線「ビッグ4」のカゲで「清原和博の長男」が急浮上する理由 どの球団もほしがる打者の「タイプ」とは

スポーツ 野球

  • ブックマーク

求める“スター性”

「関西六大学の開幕戦で、巨人、阪神のスカウトが現場で鉢合わせになりました。お目当ては大商大の渡部聖弥(4年)でしょう。巨人は大人数で視察に訪れ、その中には水野雄仁スカウト部長の姿もありました」(前出・同)

 渡部は右の大砲タイプで、水野スカウト部長ら複数球団のスカウトの前で、左中間のもっとも深いところに先制の2ランホーマーを叩き込んでいる。「ドラフト1位の12人に入ってくる」との評価もあれば、「投手優先のドラフトを仕掛けてくる球団が複数出れば、外れ1位の最有力」と指名の行方を読む声もあり、「抽選回避で一本釣りを狙ってくる球団も」とも言われている逸材だ。

 振り返ってみれば、近年の巨人と阪神は1位指名で重複することが多い。22年は浅野、20年は佐藤輝明(25)でぶつかり、19年の奥川恭伸(23)、18年外れ1位の辰己涼介(27)、17年の清宮幸太郎(25)の抽選にも両球団が参加している。

「ともに伝統球団ということもあって、選手評価の過程で、スター性も加味されていると思います。その結果、欲しい選手が重複してしまうのでしょう。でも、ここまで1位入札の選手が重複してくると、『抽選で外れたら、せめて阪神以外の球団に行ってくれ』の心境でしょう。宗山、西川、金丸、中村……今年も両球団が重複する可能性が高く、指名に成功すれば、確実に戦力アップにつながります」(前出・在京球団スタッフ)

 先の渡部だが、2ランアーチを放った開幕戦では外野ではなく、広陵高校以来となるサードでのスタメン出場だった。巨人は坂本の後継者を探し、阪神は守備難の佐藤をコンバートできるようなスラッガーも欲しいところ。そこに、絶大なスター性を秘めた清原2世が加わるのか……。

 今秋のドラフト会議は来季のペナントレースにも影響してきそうだ。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。