小泉進次郎氏のアキレス腱は「菅前首相の健康問題」と「女性秘書」 さまざまな不安材料を専門家が指摘

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進次郎氏の“アキレス腱”

“人脈面”の懸念材料は進次郎氏の事務所内部にもある。それは、

「公設第一秘書の干場香名女(ほしばかなめ)氏です。彼女は元々、三菱商事にいて、出向先の日本ケンタッキー・フライド・チキンでマーケティングの仕事をしていた人物。17年に彼女が進次郎氏の秘書になってから、メディアの選別を行うなど、事務所がおかしくなったといわれています。進次郎氏が首相になった場合、彼女を首相秘書官に抜てきするのではないか、ともいわれており、彼のアキレス腱になるでしょう」(政治ジャーナリスト)

 進次郎氏は出馬会見で「最高のチーム」を作る、と述べた。しかし、予想されるチームの陣容はいささか心もとないのだ。また、首相として国家のかじ取りに当たる際、最終的な決断はチームではなく、一人でなさなければならないことは進次郎氏本人も重々承知であろう。

 果たして彼にそれができるのか――。

「あれでは議論軽視」

 テレビ番組に出演した際の発言だけを見ても、大きな疑問符を付けざるを得ない。例えば、進次郎氏を含む9人の候補者が出演した12日のテレ朝系「報道ステーション」。キャスターの大越健介から、

「菅さんを慕う人たちが派閥のような形になっているということはない?」

 と聞かれた進次郎氏の答えは、以下である。

「菅さんだろうと誰だろうと選挙になったら応援してくれたら一番ありがたいですよ。もう誰でも応援してほしいです」

 京都大学大学院教授で元内閣官房参与の藤井聡氏が言う。

「質問に対して、“誰が応援してくれてもうれしい”と無関係な話をしていますよね。つまり質問に答えていないわけですから、あれでは議論軽視ですよ」

 また、他の候補者が「防衛増税」について持論を展開する中、同じ質問を振られた進次郎氏は、

「これは岸田政権が相当な政治エネルギーを費やしたうえで決めたことですよね。私はそれを引き継ぎます」

 と答えるのみ。「防衛増税」について理解できていないのでは、という疑いすら抱いてしまうのだ。

 後編【「私が取材した時“小泉家を一生恨みます”と…」 進次郎氏が初めて明かした「小泉家の闇」とは】では、今回進次郎氏が初めて公に口にした「小泉家の闇」について、詳しく報じている。

週刊新潮 2024年9月26日号掲載

特集「前例なき乱戦の自民党総裁選 小泉進次郎 3つの急所」より

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