給与さえ上げれば「教員不足」は解消する? まずは時代遅れの「ブラック労働」をどうにかしてください(古市憲寿)

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 教員の人手不足が問題となっている。そこで処遇改善を狙って文部科学省が、教員の年収を上げようとしている。教員の給与には本給に加えて、「教職調整額」という項目があるのだが、それを給与の4%から13%に引き上げようというのだ。

 教員の処遇改善は必要だと思うが、素朴な疑問が浮かぶ。給与を上げるだけで人手不足は解消するのか、ということだ。

 昨今の教員に関する一番の大問題は「ブラック労働」である。2023年に公表された調査によれば、平日1日あたりの学校での勤務時間は、小学校で10時間45分、中学校で11時間1分だったという。...

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