斎藤知事「それでも再選可能」という自己認識の根拠は 「対抗馬が弱ければ信念を貫く自分が」

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ダーティーな部分を

 県議会の解散と当選後の任期が4年を共に満たす条件となると、(4)のケースを選ぶことになる。

「このケースでも自身への不信任案が再び可決されるのは目に見えているので、“茶番だ”とか“保身戦略”などと批判を浴びるのは必至ではありますが」(同)

 斎藤知事が自ら身を退いて知事選にも出馬しないシナリオはないのだろうか。

「ないことはないですが、現時点で可能性は低いとされています。告発文書への対応が一部まずいところがあったと捉えているようですが、基本的にこれまでの対応、とりわけ自身の県政運営に問題はなかったという自信があるようです。そのため周囲の評価や世論と自己認識には大きな隔たりがあり、知事選になった場合、有力な対抗馬は見当たらないとも見ているようです。天下りや再就職、しがらみなど県内で長く続くダーティーな部分をそれなりに一掃できたと今でも信じているのです。そういった信念を貫く自身への支持があると感じているせいでしょう」(同)

対抗馬として唯一有力なのは

 知事選に出馬した際には、改革の実績を両手に抱えてアピールすることになりそうだが、有力候補としては、唯一、泉房穂元明石市長が出馬すれば強いと見るムキもあるようだ。

「むろん本人の意思次第でしょうが、泉氏は弁護士で国政も経験し、現在はコメンテーターとして主義主張をある程度アピールできる立場にあり、知事選に打って出る動機が大きくないという意見が多いですね」(同)

 もっとも、泉氏もまた市長時代、暴言によるパワハラが問題視されて辞任した過去を持つ。ただし彼の場合は圧倒的な支持を得て再選を果たした。ある意味で斎藤知事が狙うシナリオの先駆者と言えるだろう。

 ちなみに、斎藤知事の前任者、井戸敏三知事もコロナ禍において東京都を「諸悪の根源」と評したり、NHK大河ドラマ「平清盛」を酷評したことで批判を浴びたりと、舌禍の過去を持つことで知られる。暴言や放言は決して首長になる条件ではないはずだが――。

デイリー新潮編集部

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