「月収100万円も余裕だったけど…」過去最大の露出でグラドルを引退 菜乃花(35)が貫いた仕事の美学

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お金と幸せは比例しない

 グラビアアイドルとして最後という実感はまだないが、同時にこれ以上はやることがないと考えている。

「これは負け惜しみでもあると思うんですけど(笑)。芸能でもっと売れていたり、お金があったらよかったことってたくさんあると思う。けれど、途中で有名になることやお金をもらうことと幸せって比例しないなとすごく感じていて。売れるために嘘をつかなきゃいけない時もあると思うんですけど、私にはできないなって」

 自分を大切にする生き方は令和らしい生き方といえる。

「フリーになってからお金を得ようとすれば、やれることはあったと思うんです。もし撮影会だったりイベントや、ファンクラブサイトなどをやれば月収100万円は余裕だったろうけど、私の美学とは違うかなって。私、自分の意思の優先順位が高いんですよ。無理して有名になるより、規模は小さいかもしれないけど、自分が好きなことをしてそれを評価してくれる人たちとやっていこうって。それが私的にはちょうどいい幸せだったんですよね」

 妥協を求められることの多いグラドルという仕事の中で、菜乃花は最後まで自分を貫き、そして笑顔で幕を下ろした。

徳重龍徳(とくしげ・たつのり)
ライター。グラビア評論家。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラビアアイドルを取材。2016年にウェブメディアに移籍し、著名人のインタビューを担当した。現在は退社し雑誌、ウェブで記事を執筆。個人ブログ「OUTCAST」も運営中。Twitter:@tatsunoritoku

デイリー新潮編集部

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