「ヤクルト・高津監督」2年連続最下位争いでも続投説浮上 不協和音も聞こえてきて

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来年以降を見据えた選手起用

 2年連続優勝のあとの2年連続の低迷。これをどう評価するかは難しいところだろう。

 ただし、実際に球団の編成上のあれこれを最終的に判断するのは衣笠剛球団会長だ。6月のヤクルト本社の株主総会後に取材に応じた際には、「(高津監督は)やりくり上手という部分があると思う。よくやってくれている」「(来季契約については)編成のいろんな担当と話して決めていきたい」「まずは勝率5割に回復してもらって(勝利を)積み上げていってほしい」と語っていた。

「この時点で借金6でしたが、現在は18。客観的な数字だけ見れば、会長の期待を裏切ってしまっていると言えますね。8月下旬くらいから、チーム内からは、“監督は今季を諦めて来年以降を見据えた選手起用をし始めた”といった声も出てくるようになったようです」(同)

そんな中で聞こえてきたのが「高津続投説」だった。

「この時期に契約切れ目前の監督と球団が話し合いをしないことはないので、何らかの場が持たれたのだと思います。監督側に立って言えば、“戦力を整えれば上位を狙える。もう1年チャレンジしたい”との思いがあって、それを球団側が受け入れたのかもしれないですね」(同)

2019年の監督辞任の経緯

 他方、続投説がチーム内で広がる中で、こんな声も聞こえてきているという。

「“監督は情実と言うか好き嫌いで選手起用をする”“続投するならソリが合わないコーチも結構多いので大量退団もあり得る”“衣笠会長に気に入られないと監督になれない”といったような内容ですね」(同)

 2019年、ヤクルトは16連敗を喫した後も精彩を欠いたまま最下位となった。この時、小川淳司監督は前年の2位という好成績もあってか留任を希望したとされるが、宮本慎也ヘッドコーチが「結果責任を取るのは自分たち」ということで辞任の流れを作った。結果、小川監督もそれを受け入れる形で辞任することになったという経緯がある。

 今回もコーチらの動向やチーム内の空気が人事を左右する可能性はまだありそうだ。

デイリー新潮編集部

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