バス運転手の“神アナウンス” 満員の車内で赤ちゃんがギャン泣き…ママを救った“機転”とは
ある路線バスで、実際にあった話。ほぼ満員の車内で、若いお母さんが抱いていた赤ちゃんが突然、大声で泣き出してしまい、あやしても泣き止まない。いたたまれなくなって、次の停留所でバスを降りようとするお母さんに、運転手が声をかけた。「目的地はどこまでですか?」「新宿駅まで行きたいのですが、子どもが泣くので、ここで降ります」
(前後編の後編)
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※この記事は、『一流は何を考えているのか』(西沢泰生著、Gakken)の内容をもとに、一部を抜粋/編集してお伝えしています。
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温かな拍手に包まれた車内
(問題)それを聞いた運転手は、マイクをオンにして車内にアナウンス。それを聞いた乗客たちからは大きな拍手が。さて、運転手はどんなアナウンスをしたのでしょう?
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(答え)「皆さん、このお母さんは新宿まで行くのですが、赤ちゃんが泣いて皆さんにご迷惑だと考えてここで降りるとおっしゃっています。赤ちゃんは泣くのが仕事です。どうぞ皆さん、少しの時間、赤ちゃんとお母さんを一緒に乗せて行ってください」とアナウンスした。
このアナウンスを聞いた乗客たち、一瞬の静寂のあと、1人の乗客の拍手につられるように全員が拍手。バスのなかは温かな「イエスの拍手」に包まれました。赤ちゃんを抱いたお母さんは、何度も頭を下げてお礼を言い、無事に新宿まで乗車を続けることができたのでした。
クレームへの“神対応”
もう1つ、今度はバス会社の社内で始末書件数がナンバー1という、あるバス運転手の神対応です。この運転手……仮にAさんとしましょう。Aさんが運転している路線では毎朝、決まった時間に大きな盲導犬を連れた年配の女性が乗車します。
その日の朝も、「おはようございます」とその女性が盲導犬とともに乗車し、いつもの席に座っていました。すると、1人の中年男性が、Aさんにクレームを言い出します。
「このバスは、いつから車内にペットを持ち込めるようになったのかね?」 「ペット? ペットなんてどこにもおりませんが」とAさん。
「ここに犬がいるじゃないか! これはペットだろう!」 「ああ、その犬はペットではなく、この方の目ですから」
「なんだと、そんなのは屁理屈だ! 俺は犬の匂いが嫌いなんだ。ごちゃごちゃ言ってな いで、こいつらを降ろせ!」
普通の運転手なら、「まあまあ、お客さん」と、なだめたことでしょう。しかし、この 日の運転手は、なにしろ社内始末書件数ナンバー1を誇るAさんです。このお客、クレー ムをつけた相手が悪かった。
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