初登場1位獲得も「三谷幸喜5年ぶりの新作」寄せられる低評価…怪作「ギャラクシー街道」を思い出す声も

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作品については厳しい意見が

「製作がフジなので、系列の関西テレビも併せ、情報番組やバラエティでしっかりと紹介されています。フジ製作となれば、他局が扱わないことが多いのですが、三谷氏がTBS系『情報7daysニュースキャスター』で総合司会を務めていることから、同番組でも映画をPRしました。さらにTBSでは『王様のブランチ』、『日曜日の初耳学』、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』などで三谷氏や出演者たちが宣伝をこなしました。民放2局で十分にPRできる機会など、他の作品ではなかなかないので、集客できないはずがありません。ただ気がかりなのは、観客の評価がイマイチなのです」(映画担当記者)

 映画情報サイト「映画.com」のレビュー欄には今月17日までに約250件の意見が寄せられ、星5つ満点の採点の平均値は2.8と、集客の割にはやや低め。

《三谷幸喜とかいう過大評価のおっさんによる駄作》《三谷映画の最高傑作!…ではありませんでした》《舞台劇を映像で見せられた感じ》《三谷幸喜さん、才能が枯れたのではないかと心配になりました》

 などと、厳しい声が寄せられている。ちなみに、同ランキングで前週まで3週連続で1位を獲得し興収38億円を突破した、満島ひかり(38)主演の「ラストマイル」の採点の平均値は3.9とかなり高めだ。

 公開直後から厳しい声が寄せられているが、三谷氏には今作と同じような、“黒歴史”とも呼べる、作品がある。

「15年に公開された、『新選組!』で主演に起用した香取を主演に起用した『ギャラクシー街道』です。興収は13.2億円と決して悪くはなかったものの、公開後は酷評の嵐。動画配信サイト・U-NEXTでは、同作以外の三谷監督作品は配信されており、ほかの主要の動画サイトでの配信もなし。おそらく、三谷氏もあまり世に広めたくない作品だったのではないでしょうか」(同)

 同作の舞台は「西暦2265」年の宇宙空間で、登場人物全員が宇宙人。三谷氏いわく「スペースロマンティックコメディ」作品で、SF映画の要素とロマンティック・コメディの要素がミックスという触れ込みだった。

 香取が演じたのは宇宙に浮かぶバーガーショップの店長で、その妻役を綾瀬はるか(39)、パート従業員役を大竹しのぶ(67)、3人の相談役となるコンピューター役を西田敏行(76)が演じた。

 ほかには小栗に加え、「新選組!」にも出演した山本耕史(47)、石丸幹二(59)、歌手の西川貴教(53)、佐藤浩市(63)、三谷作品の常連である梶原善(58)、そして、「スオミー」にも出演している遠藤ら、三谷ファミリーの豪華キャストが集結していたのだが……。

「話が支離滅裂で、結局、観客に何を伝えたいのかが分からない作品でした。登場人物たちのエピソードがいろいろあり、最後に一つの話につながるのですが、“見せ場”となったのは、綾瀬さん演じる主人公の妻との浮気疑惑が浮上していた、遠藤さん演じる両性具有の宇宙人の“出産シーン”なんです」(映画ライター)

 それは、好きな相手とお互いのおでこをくっつけると、子孫繁栄のために想像妊娠するという、あまりにも無茶苦茶なキャラ設定で、しかも、産んだのは卵だった。

「出産後にひと騒動あるのですが、解決してエンディングを迎え、締めは西川さんの歌というまさかの結末でした。15年10月の公開当時、香取さんはSMAPのメンバーだったこともあり、たっぷりと各媒体で宣伝していましたが、公開してしばらく経過すると、同作の話をするのはNGのような雰囲気になってしまったそうです。三谷さん作品なので、これも製作はフジでしたが、今後、地上波で放送されることはないでしょう」(ベテラン芸能記者)

 ちなみに、「映画.com」での同作へのレビューには約200件の意見が寄せられ、平均値は現時点では「スオミー」を下回る、星1.8とかなりの低評価である。

《認めたくないけれど、がっかり…》《三谷幸喜監督の黒歴史》《びっくりする程つまらないし、くだらない。何ヶ所か笑えれば良い方》《三谷作品で最もつまらなかった。シチュエーションに頼りすぎ》

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