「科捜研の女」なぜシリーズ最低視聴率に? 「そろそろマリコを脱却してもいい頃」

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年齢不詳のマリコ

 かくして、新規ファンの獲得はおろか、肝心のオールドファンさえ逃してしまったわけだ。ついに業界では「沢口のためにも、引導を渡してはどうか」という声まで上がっているそうな。

「『科捜研』は『笑点』や『NHKのど自慢』『徹子の部屋』と同列に語れるほどのご長寿番組でしょう」

 と、古くから同ドラマをウォッチしてきたコラムニストの吉田潮氏は言う。

「とっても面白いというわけではないけど、つい愛でてしまう感じです。個人的には、いつまでたっても発展しないマリコと土門刑事(内藤剛志)との、ほのかな敬意と愛が垣間見えるやりとりや、働き過ぎるマリコが、周囲を巻き込みながら事件を解決していくブラックな職場のジレンマを楽しんでいました」

 とした上で、

「視聴者からは、沢口さんは年齢不詳のマリコと同一視されています。そろそろマリコを脱却してもいい頃かもしれません。沢口さんは2012年に『シングルマザーズ』(NHK)というドラマで、DV夫から逃げる妻の役を演じましたが、これが意外にもハマっていました。実際には独身である沢口さんが、例えば、秘められた過去を持つ、美人で謎めいた単身団地住まいのおばさんなど、還暦を越えてからできる役柄に挑戦するのも観てみたいですね」

週刊新潮 2024年9月19日号掲載

ワイド特集「危機一髪」より

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