ネットに「かつらだよね」と書き込まれ…ウィッグをつけてテレビ出演 「原千晶」ががんを公表した理由
「よつばの会」設立
35歳の時に2度目のがんを発症した俳優でタレントの原千晶（50）。当時、子宮を全摘出する手術を受け、抗がん剤治療を行った。治療の半年後には、会見し、自らのがんについて公表。翌2011年には、女性特有のがんを患った人が集まってお話をする会「よつばの会」を設立した。（全6回の第3回）
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抗がん剤治療では、脱毛がありました。髪の毛どころか眉毛、まつ毛も全部抜けました。抜け始めた時はとても驚いて、慌てて近くの電気屋さんに行って、バリカンのようなものを買って、ガーって、自分で髪型をスポーツ刈りにしました。髪の毛がバサッと抜けるが、怖くて仕方がなかったんです。
仕事に行くときには、ボブ風のウィッグをつけていました。周りの人には内緒にして、ウィッグをつけてお化粧をして、カメラの前に立っていたんです。
でも、治療から半年後に、TBS局内で会見をして、がんであることを公表しました。会見で印象的だったのは、記者の方から「なぜ、公表しようと思ったんですか」と聞かれたことです。その質問はくるだろうなと思っていて、私は「もう隠しきれなくなったんで」と率直に伝えました。
当時は、ウィッグのほかにも、つけまつげをつけていました。さらに、治療でステロイド剤とかもたくさん使っていたので、ものすごく太っていた。見た目が明らかに、変わっていたんです。
インターネットでは、「千晶、なんか変じゃない」「かつらだよね」とかいう声が出ていて、私の目にも入ってきました。
黙り続けることもつらかったのですが、不調、体調悪い時も我慢して頑張らなければいけないこともつらかった。ウィッグだと思っている人もいたと思うんですが、なんかだましているような気がして、しんどかったです。
公表することができて、「やっと言えた」と思いました。会見では、誰かを救いたいとか、誰かを元気づけたいとか、そういうことは1つも言っていないです。私自身が救われたかった。自分勝手な意見だけど、とってもスッキリしたんです。
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