ステージ3C、リンパ節に転移…35歳で子宮を全摘した原千晶の決断「命に代わるものはない」

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つらかった抗がん剤治療

 中でも特に苦しかったのが、排便のコントロールができなかったことです。ずっとトイレにこもっているかと思ったら、ある時から今度はもう全く出なくなるひどい便秘が長く続いたりしました。それなのに、お腹がすくし、食べることしか楽しみがないから、すごく食べるんです。すると、どんどんお腹が膨らんでいって、妊婦さんみたいになってお腹が痛い。

 脱毛ももちろんありましたし、味覚障害もあって、何を食べても苦かったり、砂を噛んでいるみたいな感覚だったりしました。人が生きてく通常のことができないんです。朝になって目が覚めて、活動して、夜になったら疲れて寝て、お手洗い行きたくなったら排泄する……みたいな、今まで何も考えずにやっていたことが全部うまくいかない。それが結構、地味にものすごい辛くて、身の置き場がないって感じでした。

 現在は薬を飲むとかはなく、経過観察で年に3回は病院に通っています。

 がんはいつ再発してもおかしくありません。先生からは「まず半年、そして、1年、その後2年、その後5年と区切ってクリアしていきましょう」と言われています。最初にがんになってから20年が経ちましたが、1年1年、無事に命を積み重ねているなと感じています。

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 第3回では、がん公表に至った経緯や厳しい闘病生活を語っている。

原千晶
1974年、北海道生まれ。94年、「クラリオンガール」に選ばれ芸能界デビュー。2011年、「よつばの会」を設立。

デイリー新潮編集部

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