今季限りでクビか、大幅減俸か? 「危ない大物選手」5人の“実名”

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楽天・田中将大は2年連続の大幅減俸か

 このオフの動向に最も注目が集まる大物選手といえば、楽天・田中将大だ。2021年、8年ぶりに日本球界に復帰したものの、過去3年間の成績は20勝32敗と大きく負け越している。今年は開幕から二軍調整が続き、一軍昇格すら果たせていない。残り3勝に迫る日米通算200勝は、来シーズンに持ち越された。

 日本復帰当初から比べると、年俸は大きく下がっている。それでも、推定年俸は2億6000万円。まだまだ“高給取り”であることは変わりない。2013年の日本一の立役者であり、その貢献度と人気を考えれば、当然球団も契約更新のオファーを出すと思われるが、簡単な話ではないという。

「球団としては『200勝達成を何とか楽天で』という思いはあると思いますが、他にも成績を落としているベテラン選手が多く、チームを作り変える時期に来ています。実績のある選手を優遇していて、チームの世代交代が遅れる危険性があるため、高額年俸のベテラン選手は、見直しの対象となりやすいことは確かです。田中投手は、ある意味、象徴的な存在ですが、今年は一軍で全く戦力になっておらず、2年連続の大幅減俸は確実で、そうなると交渉が難航する可能性が高いと思います」(在京スポーツ紙記者)

 楽天は親会社の携帯電話事業が巨額の赤字を計上しており、球団の予算も厳しい状況だ。それを考えても、田中の契約更改がすんなり進むとは考えづらい。来年、楽天のユニフォームで200勝を達成できるかは不透明な状況だ。

野球に取り組む姿勢、若手選手や裏方への接し方も評価対象

 その一方で、“成績以外の部分”が評価されることもあると指摘するのは、セ・リーグ球団の編成担当者だ。

「当然、選手を評価するコーチや査定担当も人間ですから、成績以外のところも見ています。普段の野球に取り組む姿勢や若手選手、裏方の人間への接し方、そういうところが評価できると、もう一回チャンスをあげたいとなりますよね。あとは結果が出なくなった時に、選手の人間性が出てくる。苦しい状況の中で、どのように振る舞えるかが大事だと思いますね」

 現在、所属している球団から自由契約となっても、他球団からオファーを受けて現役続行する選手は毎年必ず出てくる。今回、名前を挙げた選手も一時代を築いてきた。1人でも多くの選手が来季以降、再び力を発揮してくれることを期待したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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