由紀さおりの別れ歌は「メロディー、歌詞、歌、完璧です」 クレイジーケンバンド横山剣の「いまだに泣ける名曲」5選

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子どもながらに涙を流して聴いていた

5:「生きがい」由紀さおり

 1970年に由紀さおりがリリースした男女の別れの歌。作詞は山川路夫、作曲は渋谷毅。

「メロディー、歌詞、由紀さんの歌、完璧です。僕が小学生のときのヒット曲で、大人の男女の歌ですが、僕は子どもながらに涙を流して聴いていました。シーンが浮かぶんですよ。当時は戸建てよりもエレガントさを感じていたマンション、その一室のイメージ。僕には間取りまで見えます。場所は東京都世田谷区の瀬田から千歳船橋あたりでしょうか。環八沿いです。ちょっと装飾過多な、秀和レジデンスのような。歌詞の主人公、別れた男性をいつまでも思い続ける女性は、『慕情』のジェニファー・ジョーンズに心情が近いと思っています」

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「泣ける曲」からうかがえるセンシティブな一面も魅力的な横山。第1回【クレイジーケンバンドに「今までなかった曲調」をもたらした「愛犬の死」 横山剣が「新作は全曲最高」と言い切れる根拠】では、CKBが9月18日に発売する新作「火星」の創作秘話や衰えない制作意欲についてふんだんに語っている。

神舘和典(コウダテ・カズノリ)
ジャーナリスト。1962(昭和37)年東京都生まれ。音楽をはじめ多くの分野で執筆。『不道徳ロック講座』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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