「生きているだけで悲しいのはなぜだろう」 俳優・藤原季節が振り返る、東京で出会い別れた人々
「生きてるだけで悲しい」という旧友の言葉
「his」「佐々木、イン、マイマイン」などの出演作で知られる俳優の藤原季節さん。大学進学を機に故郷・札幌から上京し演劇と出会った彼が、東京という街で出会い別れたたくさんの人たちのことを思いながら、いま、紡ぐ言葉とは。
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「俺、悲しいんだよね。なんでか分からないけど、生きてるだけで悲しい」
中学1年生の時、友人がふいに放った一言。彼の言葉は、何年たっても忘れられないほど、僕に強い印象を残してしまった。現在彼は、営業マンとして札幌で働き、家庭を築いている。...