小泉進次郎「レジ袋有料化」への恨みは総裁選に影響するか 削減できるゴミはごくわずか

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スケープゴート

 レジ袋有料化などを審議した環境省の専門家委員会の委員であった、東京農工大学の高田秀重教授が言う。

「廃プラスチック全体から見れば割合は低いものの、レジ袋に含まれる有害物質は他のプラスチック製品の10倍に及ぶため、今回の有料化に環境汚染対策としての意味はあると考えます。ただ、問題はレジ袋をスケープゴートにしてペットボトルや食品トレーが規制を免れている点です。その背景にはメーカーや経済界の反発がある。“2%だから意味がない”と断じるのではなく、レジ袋規制をきっかけに、他のプラスチック素材の使用を減らしていくことも考えてもらいたい」

 それは当の小泉氏にも言えるようで、先述の視察で購入し、エコバッグに詰めたのはそのペットボトル。しかも、

「ブルーシートの素材もプラスチックです。再利用だから環境に良いというわけではなく、使い続ければ微細なマイクロプラスチックが飛散して海を汚しかねない。エコバッグにはコットンのような天然素材を使うべきだと思います」(同)

 話題先行で、本質が置き去りに――。プラごみ対策は、大臣と同じ“課題”を抱えていたのである。

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「話題先行で、本質が置き去りに――」とは、総裁選での小泉氏を言い当てた表現のようでもある。

 国民生活に多大な影響を及ぼした政策への受け止めは、総裁選にどのくらい影響するのだろうか。

デイリー新潮編集部

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