今季はセ・パ両リーグで「ホームランが1000本に届かない」可能性も…通算306本塁打のレジェンドが挙げた「ボールではない投高打低の“真犯人”」とは

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 高校野球では今年の春から「低反発バット」が導入され、夏の甲子園ではホームランが減少したことが話題になった。ところがNPB(日本プロ野球)でもホームランが著しく減っており、おまけにこちらは原因が分かっていない。ホームランは“野球の華”と言われるため、ファンからは魅力の低下を懸念する声も出ている。

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 実は今季の開幕時から、かなりの選手や監督が「昨季よりボールが飛ばない」と口を揃えていた。中日スポーツ・東京中日スポーツの電子版は4月23日、「今季のボールは飛ばない!? 本塁打3割減少、中日・立浪監督『どう考えても』守備でも違和感感じる選手も」との記事を配信した。

 この記事が興味深いのは、見出しに《今季のボールは飛ばない!?》と書いているにもかかわらず、“今季のボール”がホームラン減少の犯人ではないと立証した点だろう。

 何しろ過去5年間のシーズンホームラン数を調べてみると、見事に右肩下がりなのだ。コロナ禍の影響で120試合制だった2020年のシーズンだけを除外してご紹介する。(註:2024年の記録は全て9月13日現在)

【2019年】
セ・リーグ:837本
パ・リーグ:851本
合計:1688本

【2021年】
セ・リーグ:760本
パ・リーグ:689本
合計:1449本

【2022年】
セ・リーグ:691本
パ・リーグ:613本
合計:1304本

【2023年】
セ・リーグ:643本
パ・リーグ:607本
合計:1250本

 改めて合計本数だけをピックアップしてみると、1688、1449、1304、1250──と、綺麗な右肩下がりになっていることが分かる。そして今季のホームラン数を調べてみると、かなり衝撃的な数字となった(註:今季のNPBの記録は全て9月16日の試合終了時点)。

【2024年】
セ・リーグ:432本
パ・リーグ:459本
合計:891本

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