セの覇権争いは巨人と阪神…球審とにらみ合い「岡本和真」の気概は今日からの6連戦に不可欠【柴田勲のコラム】
スタミナ切れで失速した広島
セ・リーグのペナント争いがいよいよ最終段階に入った。残り試合は6球団、10試合から多いチームで16試合。巨人は12、阪神は10だ。「勝負事は下駄を履くまで分からない」と言うが、これで首位・巨人とゲーム差2の2位・阪神の一騎打ちだろう。
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前回の今コラム、1位から4位まで4.5差で優勝争いは再び混とんとしてきたと記した。ところが10日から16日の7日間で広島が1勝6敗と敗れ、阪神が5勝1敗と追い上げてきた。
3位の広島はこれで9月に入って3勝11敗と失速した。スタミナ切れだ。投手陣が踏ん張って接戦に持ち込み白星を拾ってきた。しかし、先発、中継ぎ陣ともに疲れが見えてきたし、チーム打率2割3分7厘、本塁打数51はリーグワーストだ。
広島は2位の阪神に3ゲーム差となった。でも、9月に入ったばかりの頃は巨人と広島の争いになるだろうとみられた。いや、その前は巨人、広島、阪神の三つどもえ、さらにもう少しさかのぼれば、この3チームにDeNAを加えた“四つどもえ”か、なんて時期もあった。
巨人と阪神の争いだからこそ盛り上がる
巨人は7試合を5勝2敗で乗り切った。18日のDeNA戦(東京ドーム)で勝つか引き分けだと優勝マジックが点灯する。
でも当てにはならない。巨人はDeNA2連戦の後、マツダスタジアムで広島2連戦、そして甲子園で阪神2連戦が待っている。この6連戦をどうしのいでいくかだ。大きな踏ん張りどころだ。最低でも3勝3敗の五分が必要だと思う。
パ・リーグはソフトバンクが突っ走って、最短で20日に優勝を決める。
セ・リーグは面白い。結局、巨人と阪神の争いになったが、この両球団だからこそ盛り上がるし、ファンの興味を引く。最後の最後でどう転ぶか分からない。予測がつかない。一試合一試合が大事でトーナメントのような戦いになる。
どれだけ優勝への執念があるか、どれだけチーム一丸となって戦えるか、土壇場でどれだけ一人一人が力を発揮できるか。巨人、阪神ともにその勝負になる。
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