「進次郎」と「石破」、自民党総裁選有力候補2人の決定的な差とは

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対照的な両陣営の動き

「小泉陣営は前評判の高さにあぐらをかくことなく、国会議員票を他陣営から引きはがすべく、丁寧に活動している実態が伝わってきています。一方、石破陣営でそういった動きができる人物がほぼおらず、そのあたりかなり遅れを取っており、選挙戦が続く中でじわじわと効いてきそうな感じがしますね」(同)

 小泉氏と石破氏の決定的な差がここにあるのだという。良く言えば小泉氏側は政治家としての権力闘争の王道を歩んでいるとも言えるだろうし、悪く言えば、実は昔ながらの自民党的なアプローチに支えられているとも言えるだろう。

「石破氏が1回目の投票において国会議員票で30程度であるなら、いくら党員票で善戦したとしても、決選投票で石破氏に入れようという国会議員は少ないだろうと見られています。推薦人の20から10名ほどしか上乗せできていないことについて“見込みナシ”と判断されるということでしょう」(同)

 もちろん小泉陣営にも心配材料がないわけではない。

ライドシェア全面解禁

「解雇規制の緩和についてはすでにかなり反発を買いましたが、それ以外にも心配材料はあります。独自政策として掲げたライドシェア全面解禁が地方党員票の獲得の足かせになるかもしれないとされています。早速、島根県知事が“地方の切り捨てだ”とライドシェア全面解禁にかみついていたように、デメリットが出てくるエリアも結構あるとされていますね」(同)

 そういった“分断”は織り込み済みだったとされるが……。

「ライドシェア全面解禁は小泉氏の後見人である菅義偉元首相の肝いり政策でもあり、盛り込まざるを得なかったのでしょう。正直、言わなくてもよかったようにも感じましたけれど、失う票より得る票の方が多いとの判断なのでしょう」(同)

 高市氏の健闘が伝えられる中、そもそもひとつの失言で一気に形勢が逆転する可能性もあり、過去最長の選挙戦は予断を許さない状況が続く――。

デイリー新潮編集部

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