妻を試したくて…不倫&認知を自白 「甘えたかった」46歳夫の愚行に、彼女が見せた反応は

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「暁代は浮気をしていたと思う」

 暁代さんは子どもの教育にはほとんど関心を持たなかった。それもまた彼女らしいと琢哉さんは笑う。代わりに彼が、幼い息子に絵本を読み聞かせ、興味を示したら連れていくなどしてきた。

「アンパンマンだの仮面ライダーショーだの、週末になると行ってましたね。妻がたまたま週末、休みがとれて一緒に行ったことがあるんです。案外、おもしろがっていましたよ。『こういうショーの構成って、結婚式を盛り上げるためのヒントになりそう』って。こういうのを見ても仕事に結びつけるのかとちょっとびっくりしましたけど」

 相変わらず、暁代さんは必要以上に琢哉さんの行動を詮索することはなかった。もう慣れてはいたが、それでもときどき、彼は「自分の存在は暁代にとって重要なのか」を考えてしまうことがあった。なぜそれほど疑心暗鬼になっていたのだろう。

「たぶん……なんですが、暁代は一時期、浮気をしていたと思う。結婚したころ、彼女はなかなかひとりで住んでいたマンションを解約しなかったんですよ。僕がそれを知ったのは1年ほどたってから。たまたま暁代が住んでいたマンションの近くに仕事で行ったので、一度も足を踏み入れたことはなかったけど、どんなところに住んでいたのか見たいと思って行ってみたら、暁代が出てくるところを見てしまった。平日の夕方でした。彼女、玄関を閉めるときに中に向かって何か言ったように見えたんです。それからずっと聞きたくて、でも聞けなかった」

それでも弱みを見せられず

 どうしても気になって、さらに1年ほどたってから行ってみたら、マンションは更地になっていた。妻が浮気をしていた確証はない。その後の彼女に不審な点もない。だが、自信のなさなのか、彼は自己卑下が習い性になってしまったらしい。

「現実の生活の中で、僕はいつも劣等感を刺激されてきたのかもしれない。もちろんそれは彼女が仕組んだことではなく、僕が勝手に感じているものですが。妻は自分が偉大だなんて思ってないし、自然体で暮らしているだけ。でも僕にとっては、どこか超えられない壁みたいだと、年月が経てば経つほど思うようになった」

 その気持ちを暁代さんにぶつけたことはない。そんな弱みを見せることはできなかった。暁代さんは常に変わりない。感情の起伏があまりないのだ。いつも自分が空回りしている焦燥感が彼にはあったという。

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