「藤井聡太」5歳の逸話 「子どもの来るところじゃない」と言われ…“嘆き”に学ぶ一流の思考とは

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 2023年10月11日の第71期王座戦で、永瀬拓矢王座を破り史上初の八冠となった藤井聡太。今年6月に伊藤匠七段に敗れ七冠となったが、その圧倒的な強さに変わりはない。将棋の才は幼少期からで、将棋を知ってすぐの5歳のときには、近所の高齢者用の施設で複数人を相手に将棋をさしていたという。ところがある日、1人の年配者から「ここは子どもの来るところじゃない!」と言われてしまう。

(前後編の前編)

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※この記事は、『一流は何を考えているのか』(西沢泰生著、Gakken)の内容をもとに、一部を抜粋/編集してお伝えしています。

おばあちゃんにもらった「将棋セット」

 のちに八冠となる藤井聡太さんが将棋を始めるきっかけをくれたのは、藤井さんの祖母でした。おばあちゃんは、5歳になる可愛い孫に、将棋セットをプレゼントしたのです。当然のごとく、藤井さんは異常な早さで上達。おばあちゃんも、将棋好きのおじいちゃんもすぐに歯が立たなくなります。

 藤井さんは5歳にして、将棋の相手を求めて近所の高齢者用の施設へ行くようになったのです。もちろんここでも強すぎて、すぐに相手がいなくなり、しばらくは1人で「詰つめ将しょう棋ぎ」の問題を解く日々だったそうですが……。

(問題)5歳のとき、高齢者用の施設で、「ここは子どもの来るところじゃない!」と言われた藤井聡太君は、家に帰ってから両親に何と言ったでしょう?

(ヒント)切実な嘆きでした。

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(答え)「早くおじいちゃんになりたい」

 よく「天職」といいますが、これって言い方を変えれば、「朝から晩までやっていてもまったく苦にならないこと」です。藤井さんはおばあちゃんのおかげで、わずか5歳にして、「己の天職」と出会うことができたというわけです。

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