「こんなの見たことない!」と米メディアも驚愕 本当に起きた「酷すぎるエラー」と「歴史的な大暴投」

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沢村の投げたボールはキャッチャーミットではなく、まさかの方向に

 本場・米国のメディアも「こんなの見たことない」と驚愕したのが、巨人時代の沢村拓一の大暴投である。

 2016年9月4日の中日戦、1点ビハインドの9回1死一塁、打者・高橋周平に対する沢村の初球は、捕手・小林誠司のミットではなく、東京ドームの天井に向かっていき、最後は三塁側中日ベンチの屋根の上にドスン。

 これほどまでに“あさっての方角”に飛んでいったスーパー大暴投はもちろん前代未聞。米・FOXスポーツも「日本人投手の暴投がベンチ上をヒットする。こんなの見たことない」の見出しで報じるほどの歴史的事件となった。

 本人によれば、暴投の原因は、左足のスパイクをマウンドに引っ掛けてしまったからだという。入団以来、何度も場数を踏み、慣れ親しんでいるはずの本拠地・東京ドームのマウンドでも、このような「まさか!」が起きてしまうのだから、野球は怖い。

 このプレーは「中居正広の珍プレー好プレー大賞2016」で、現役選手500人が選ぶ珍プレー大賞に選ばれたが、チームの先輩・阿部慎之助は「(こんなことが)あっちゃダメでしょう」とコメントしている。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

デイリー新潮編集部

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