「海のはじまり」有村架純と「西園寺さん―」松本若菜 “こじらせているのはどっち?” 話題の2強ドラマで見えた“寛容度”の違い

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目黒蓮と松村北斗

 Snow Manの目黒蓮が主演するフジテレビ系「海のはじまり」(月曜午後9時)。9日に放送された第10話の世帯平均視聴率は、8.1%と前回から0.5ポイント上昇し、第2話と並ぶ番組最高タイを記録した(ビデオリサーチ、関東地区調べ)。初回から続く主人公・夏の“じれったい姿”がかえってクセになってしまった視聴者が続出しているようだ。そんな中、話をこじらせているのは弥生(有村架純)の方では? との声が出ている。(※以下、ネタバレを含みます)

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 夏の連ドラをウォッチングしている放送ライターがこう話す。

「目黒演じる印刷会社勤務の主人公・月岡夏は娘の南雲海(泉谷星奈)を引き取り、2人で暮らすことを決意します。一方で、夏の恋人の弥生(有村架純)は海の母親である故・南雲水季(古川琴音)の手紙を読んだ後、夏に別れを告げました。その理由は海と一緒にいると水季の存在を感じてしまい嫉妬してしまうこと、そう感じないために自分の幸せを優先することに決めたためです。

 ただ、この弥生の心境と行動について、違和感を覚えてしまう視聴者は多いのではないでしょうか。それは弥生だけどこか不寛容に見えてしまうからです。翌日放送のTBS系連ドラ『西園寺さんは家事をしない』(火曜午後10時)と設定が似ているため比較するとよく分かります」

 確かに両ドラマの人物相関図は、不思議なほどそっくりだ。「海のはじまり」の主人公・夏は大学時代の恋人・水季を病気で亡くし7歳の娘を持つシングルファーザーとなる。一方の「西園寺さん―」は、主演の松本若菜が38歳の独身女性・西園寺さん役を演じる話題作。西園寺さんと共同生活を送る楠見俊直(松村北斗)は、4歳の娘・ルカ(倉田瑛茉)を育てるシングルファーザーで、病死した母親の瑠衣(松井愛莉)とは大学生時代に知り合った。

 夏は義母の朱音(大竹しのぶ)、楠見は同じく義母の里美(奥貫薫)との葛藤を抱えている。水季も瑠衣も死の前に手紙を残している。そして、弥生と西園寺さんは年上女性。さらに、目黒はSnow Man、松村はSixTONESのメンバーで、ともにSTARTO ENTERTAINMENT所属だ。非常に設定が似ている両作品だが、ドラマの抑揚という点でいうと、静かにゆっくり進む「海のはじまり」と、ドタバタを含むコメディータッチの「西園寺さん―」は正反対だ。クライマックスが近づく中、とりわけ差が表れているのが、弥生と西園寺さんの恋のアプローチだという。

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