「進次郎氏は“経験不足の天才子役”」「石破氏は“仲間のいない政策通」 総裁候補筆頭二名の戦局の行方は【総裁選】

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9名が出馬

 9月27日に投開票の自民党総裁選。今、自民党が直面するのは、「石破茂」か「小泉進次郎」かという究極の選択だという。すでに総裁選の決選投票先が両者に絞られると見越して、水面下ではさまざまな動きが――。【前後編の前編】

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 先日、予報から外れて迷走した台風10号は、自民党総裁選にも少なからぬ影響を及ぼした。

 政治部デスクが言う。

「林芳正官房長官(63)が台風への政府対応を優先するため、出馬表明を当初予定の8月27日から9月3日に変更。小泉進次郎元環境相(43)は8月30日を9月6日へとずらしました。また、茂木敏充幹事長(68)は4日、高市早苗経済安保相(63)は9日に出馬を表明。さらに、加藤勝信元官房長官(68)は10日、上川陽子外相(71)は11日に同じく出馬を表明しました」

 ここに、すでに出馬を表明していた小林鷹之前経済安保相(49)、石破茂元幹事長(67)、河野太郎デジタル相(61)を加えた計9名の出馬が確定しているのだ。

「ほぼ小泉氏と石破氏」

 かつてない群雄割拠となった総裁選の見通しについては、誰もが口をそろえて「決選投票にもつれこむ」と言う。総裁選の1回目の投票では、約110万人の党員票が、党所属の国会議員票と同数の367票に換算される。これに議員票を加えた計734票の過半数を獲得すれば即「勝者」となるが、候補者乱立の現状を見るに、1回目で過半数を得る者はなかろう、というわけだ。

 そして、

「1回目の獲得票で上位2名が決選投票に進みますが、その二人とは、ほぼ小泉氏と石破氏になるといえそうです」

 とは自民党関係者。理屈はこうだ。

「世論調査で両氏は自民党支持層からともに2割以上の支持を得ています。それを踏まえると、二人合わせて党員票の半数近く、約180票ほどを集め、それぞれ約90票を得るという試算が成り立つ。これに推薦人の20票を足すと、小泉氏と石破氏はおよそ110票を基礎票として持っていることになります」(同)

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