50代になったらダイエットや節約以上に「家」のダウンサイジングがお薦め ワンルームマンションに滞在して気づいた「人間は部屋の大きさに合わせてモノを増やす」という真実

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約7トン分を廃棄

 人生において「モノ」はどれだけ必要なのだろうか? 実は「そんなに必要なかったんだな」と思う方も案外多いのではなかろうか。筆者は現在51歳。社会人になってから何度も引っ越しをしてきたが、これまで住んできた中で一番広い家は東京・渋谷の72平方メートルの3LDKのマンションだった。現在は佐賀県唐津市の56平方メートルの2DKのマンションに住んでいる。

 そして今年8月初旬から、東京・渋谷に17平方メートルのマンスリー契約マンションを約1ヶ月間借り、滞在したのだが、「何だこれで良かったんだ!」と合点したのだ。というのも人間、いくら部屋が広くても片付くことはなく、むしろ「部屋の大きさに合わせてモノを増やしてしまう」ということにようやく気が付いたのだ。

 72平方メートルのマンションにいた頃はすべての部屋に大量のモノがあった。が、唐津ではダウンサイジングをすると決め、持っていくものを絞りに絞り、段ボール25箱のみで引っ越した。その時、約7トンのモノを廃棄業者に依頼して捨ててもらった。ということもあり当初、唐津のマンションは荷物が少なかったのだが、あれよあれよという間に、増えていった。

 玄関近くの6畳の部屋には段ボール20箱分ほどの荷物を置いているのだが、このうちの95%はまったく使っていない。何度も読むであろうと思い、捨てずに持ってきた本でさえ、この3年10カ月もの間、一度も読んでいないものがほとんどである。

モノはほとんどいらない

 結局、使うものは食器と調理器具と洋服だけだったのだ! この事実に気付いた時、いかに無駄なものを大量に保有していたかが分かり、正直、入口近くの段ボール20箱分のモノはすべて捨てても構わないという心境に至った。「いつか使うかもしれない」なんて思いながら、捨てる日を先延ばししているものの、恐らく一生使わないだろう。

 そしてさらに今回、ワンルームの部屋を借りて分かったのは、先述した通り「人は収納できるキャパに応じてモノを買う」ということだ。現在我が家にあるモノをワンルームに運び込むのは物理的に無理な話。だから、そのような狭い物件を次回長期で借りることが決まった場合は、大半のモノを捨て、その部屋に合う最低限のモノだけを厳選して段ボールに詰めることであろう。

 別にミニマリストというわけではないのだが、モノというものはほとんどいらないのである。本当に必要なものは冷蔵庫・電子レンジ・炊飯器・オーブントースター・ガスレンジ・寝具程度。お気に入りの書籍についても、わざわざ紙で本棚に並べる必要はなく、電子書籍にすればいい。筋トレ用の器具にしても自宅にある必要はない。ジムに通えばいい。

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