「女性職員に怒鳴り散らすパワハラも」 妻を絞殺した84歳夫の”恐ろしい二面性” 「地元の名士だがキレやすい性格」

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 北海道伊達市内の住宅街で、船田辰雄容疑者(84)が妻の芳子さん(82)を殺害した。長きをともに過ごしてきた二人の自宅が現場である。地元記者によると、

「今月6日、伊達署は船田容疑者を殺人容疑で送検しました。3日夜から翌朝にかけて芳子さんの首を絞めて窒息死させた疑いです」

 発覚のきっかけは芳子さんの親族による通報で、

「4日の午前7時半過ぎ、親族が“けさ電話しても出ず、心配になって訪問しても応答がない”と110番。伊達署員が駆け付け、脱衣所近くで倒れていた芳子さんを見つけました」

 このとき家にいた船田容疑者は「妻の首を絞めました」と犯行を認めているが、地域住民の多くは、信じられない、と口をそろえる。

厚生労働大臣の特別表彰も受けていた地元の名士

「ご主人は物腰の柔らかな人です。白髪にみぞおちまで伸ばした白いひげという独特な風貌に加え、地元自治会をはじめ地域のさまざまな団体の役職に就いていて、ちょっとした有名人でした」

 と、さる地域住民が言えば、伊達市役所の関係者も、

「地元の盆栽会会長や柔道協会の役員といった肩書を持っていました。それらの活動で、市などから功績や社会福祉功労の賞を複数回、受賞している。厚生労働大臣の特別表彰も受けています」

 いわゆる地元の名士である。それだけに、地域住民が妻殺しを信じられぬのも無理はない。

「短気でキレやすい」

 傘寿を超えてもなお、地域活動に精を出していた船田容疑者。最近は無職だったが、その“職歴”について知人が証言する。

「いまから2年半前まで、地元のハイヤー協同組合で20年あまり職員として働いていました。が、もとは銀行員です。北海道が拠点の第二地銀に定年まで勤め、協同組合に入った。その傍らさまざまな団体で活動していた。ちなみに伊達市外にいる彼の兄も、地域貢献で幾度も表彰されています」

 この兄は、相撲協会の故・北の湖前理事長の後援者として知られた人物だ。

「兄弟ともに表彰されるような活動をしていたので、まさか殺人事件を起こすなんて、とは思います。ですが、実は彼は短気でキレやすい性格なんです。協同組合で女性職員に仕事を引き継ぐ際、“こんなことも分からないのか”と怒鳴り散らし、女性職員は心を病む寸前までいったそうです」

 要は、パワハラ気質である。

「彼が金銭関係の仕事をするときに使うのはソロバン一択で、パソコンは一切使わない。当世それでは厳しいと指摘され、“パソコンなんて要らない!”とキレて喚(わめ)いていたこともある」

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