「アンジャッシュ渡部」が地上波復活のために必要なものは? 逆転の道は「鼻につくほど嫌味なコメント」の連発

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格好のサンプル

 昨今、芸能人が問題を起こしたときのペナルティがどんどん重くなっている。かつては軽めのスキャンダルであれば謝罪会見だけで済まされることもあったが、最近ではすぐにレッドカードが出て一発退場を余儀なくされてしまう。人気タレントだったフワちゃんが、SNSでの暴言騒動によって一気に仕事を失ってしまったのも記憶に新しいところだ。

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 では、今の時代に大きい問題を起こしてしまったタレントは、その後にどうやって生きていけばいいのか? その問題を考える上で格好のサンプルとなるのが、アンジャッシュの渡部建である。

 渡部は2020年に週刊誌で不倫スキャンダルを報じられ、芸能活動を休止することになった。22年に「白黒アンジャッシュ」(千葉テレビ)に出演して芸能活動復帰を果たしたものの、その後も地上波テレビにはほとんど出られていない状態が続いている。

 そんな渡部の復帰後初の冠番組となったのが、2024年7~8月に配信された「スッパイは成功のもとTV」(ABEMA)だった。有田哲平、東野幸治、サンドウィッチマンらをゲストに招いて、彼らのアドバイスをもらいながら、地上波復帰への道を模索するというコンセプトの番組だった。

 配信番組とはいえ、冠番組が公開されることになったのは彼にとっては大きな一歩である。これまでにも、YouTube、ABEMAなどのウェブメディアへの出演や、講演、書籍出版などの活動は行っている。そんな渡部がこれから本格復帰を果たすにはどうすればいいのだろうか。

 そこで重要になるのが、タレントとしてのポジションを変化させることだ。事件前の渡部はグルメキャラとして知られていた。復帰後もグルメ系の企画は積極的に行っている。

 だが、そこで人々が彼をどう見るかというのは、事件前と事件後では大きく変わってしまっている。食というのは、おいしさという快楽を提供するものだ。悪い印象がついてしまった渡部というタレントの存在は、視聴者が快楽を純粋に味わうための妨げになるおそれがある。

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