小泉進次郎と東出昌大の“危険な共通点”とは 悪ふざけで「進次郎構文」を面白がったSNSの功罪

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 自民党総裁選への出馬を表明し、本命の一人として注目される小泉進次郎元環境相(43)。ライターの冨士海ネコ氏が感じる、小泉氏と“お騒がせ俳優”東出昌大との意外な共通点とは。

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 自民党総裁選に打って出た小泉進次郎氏、なんか既視感があると思ったら東出昌大さんと言動がすごく似ている。真面目な顔であれこれ語るが、ちっとも現実味がない。ポンコツと言われる割に業界のおじさんたちからのウケはいい。地元のおじちゃんおばちゃんが大好きでイケメンの愛犬家。できちゃった婚というところまで一緒だ。対談したら意気投合すると思う。

 強みは「発信力」とよくいわれる進次郎氏だが、東出さんと同じように、その場で何を言えば一番場が和(なご)むのかが分かるのだろう。スピーチでご当地の方言を入れたり名産物を褒めたり、自民党へのツッコミもお手の物。だから人当たりが良いと思われるが、発した言葉に責任感はなく、そこにいる相手をその気にさせるせりふを読んでいるのと同じ。いわば進次郎氏も、「役者」である。

 環境大臣として就任直後に出席した国連気候行動サミットでは、あの「セクシー」発言で話題に。環境大臣として温暖化対策にどう取り組むか説明することより、隣に座っていたフィゲレス氏の機嫌を取って追及をかわそうとしたようだった。今後の取り組みについては明言を避けたのに、大臣になってわずか10日の間にも実現できたことはありますと自信満々にスピーチ。会場の笑いは取ったが、環境NGOの信頼は失ったようである。130カ国から成る「気候行動ネットワーク」はこの年、地球温暖化対策に消極的と認定された国に贈る「化石賞」を日本に授与している。

 また同じ頃、東京電力福島第一原発の処理水を海に放出することについての答弁のグダグダさもあらわに。ここでも大臣としてどう具体的に取り組むかを問われているのに、委員会の構成員として手続きを踏んでから、と繰り返すばかり。しかしこれで終わらないのが進次郎氏。福島県の海でサーフィンをしてみせることで、4年越しの「セクシー」な回答を示した格好だ。

 コンビニなどのレジ袋を有料化した時は、カメラの前でマイバッグでお買い物。ステイホーム期間はゴミ出しの際に、「ありがとう」とメッセージを書いたゴミ袋を使うよう呼びかける。滝川クリステルさんとの結婚会見は、なぜか首相官邸から。永田町の千両役者ぶりで、東出さんも顔負けの注目度を集めてきた進次郎氏。ただ東出さんが舌禍事件を起こそうと何ら問題はないが、進次郎氏の一言がわれわれの暮らしに与える影響は大きい。さらに問題は「進次郎構文」「ポエム大臣」と揶揄されるような「伝える力」の弱さよりも、「聞き流す力」の強さにあるのではないだろうか。

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