「二階俊博元幹事長」ドクターストップでも訪中せざるを得なかった背景とは

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二階氏の影響力があるうちに訪中を

「なかなか難しかったようです。三男としても、二階氏の影響力があるうちに訪中をという思いがあったのかもしれません」(同)

 二階氏の引退後は世耕弘成氏が遅かれ早かれ参院から衆院に鞍替えして“世耕王国”を作り上げるというのが既定路線。そこに横槍を入れたい、そういった動きを少しでも遅らせたいとの思いが募っていたのだろうか。

「二階氏の病状的には、短時間であっても海外に数日出かけるのは避けるべきだという診断があったと聞いています」(同)

 ドクターストップに関係なく、二階氏自身が訪中を望んだが否かは不明だが、訪中したからといって意気軒昂というわけには行かないようだ。

 岸田首相は総裁選への出馬を見据えていた2021年8月、「党役員は1期1年、連続3期までとすることで権力の集中と惰性を防ぎたい」と明言していた。これは当時、任期5年を迎えていた二階氏を意識し世代交代の促進を念頭においた発言だった。

 あれから3年が経過し、二階氏は引退、岸田首相も総裁選不出馬を表明。憲政史上最年少の首相が誕生する可能性も高まっており、世代交代がより一層進んでいるのは間違いない。習近平国家主席の「塩対応」もそのあたりを見越してのものだったのだろうか。

デイリー新潮編集部

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