小泉進次郎は「PRに1億円」で「うまい会見」実現 すべては「小泉家の資金力のなせるわざ」
「メディア班にPR会社が入っている」
9月6日、ついに自民党総裁選への出馬会見を行った小泉進次郎元環境相(43)。「改革」という言葉を連呼して“刷新感”を演出していたが、それは果たして彼の本当の姿なのだろうか。小泉氏の「虚像」と「実像」の謎を解くカギは「PR会社」の存在にあった。
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「早期に衆院を解散し、国民の信を問う」
「1年で(改革を)実施する」
“今風”のシェアオフィスで、爽やかなブルーのネクタイを締めてこう断言し、出馬会見で「歯切れ良さ」や「スピード感」をアピールしていた小泉氏。「改革派・進次郎」のアピールに“成功”したようにも映るが、どうやらそれは彼自身の「実力」によるものではなさそうだ。
小泉陣営の関係者が明かす。
「陣営にはメディア対応をしているメディア班というものがあり、そこに『アンティル』社というPR会社が入ってくれています。出馬会見のロジ(管理・運営)もこの会社が担っています。SNSのデザインなどは別の会社に頼んでいて、その他にも民間の方が結構参加してくれています」
「小泉家の資金力のなせるわざ」
東京・港区にある「アンティル」社とは以前から付き合いがあるようで、進次郎氏の政治資金管理団体「泉進会」の政治資金収支報告書を確認すると、令和3年に「SNS運用サポート」の名目で約300万円が同社に支払われている。
「他の陣営と比べて、進次郎陣営のPR部隊は段違いです。出馬会見を見ても、スマートかつ効果的に陣容を配置していることが見て取れます。会見で踏み込んだ発言をする際の打ち出し方がうまかったのは、PR会社がアドバイスをしているからでしょう」
そう話すのは、選挙プランナーの藤川晋之助氏だ。
「進次郎陣営はPRやパンフレットに1億円から1億5000万円ほどはかけているのではないでしょうか。他の陣営はそれほどお金をかけられません。やはり小泉家の資金力のなせるわざだと思います」
あくまでも相場観に基づく推定金額とはいえ、これで本当に「カネのかからない政治」が実現できるのか――。
「全く中身のない懇談」
さらに、進次郎氏の視察先にも“戦略”がにじむ。出馬会見の前日に、
「(神奈川県の進学校である)聖光学院の野球部を訪ねたのは、野球好きで若い人とも触れ合うというイメージを作る狙いがあったのでしょう。また、その前には介護施設に行っている。若者を意識する一方で旧来の自民党支持者である高齢の方にもアピールしているわけです。そういったことがよく計算されている」(PR会社で働いていたこともある元読売新聞記者の新田哲史氏)
このように、PR会社を含めたバックアップ体制は万全な小泉氏だが、一方、彼が出馬会見の2日前に全国紙などの自民党担当キャップを集めて行ったオフレコ懇談は、
「全く中身のない懇談だったようですね。そこで進次郎氏は野球をやっていた高校時代の話をしたそうです。何でも、最後の夏の大会で満塁の好機に“当てにいって”投手ゴロ併殺に終わったことを後悔しているらしく、何事もフルスイングしないとダメだ、と」(永田町関係者)
先に触れた聖光学院を訪問時にも、進次郎氏は野球部員たちの前で全く同じ話を披露しており、
「彼の“話のバリエーションのなさ”が透けて見えます。進次郎陣営としては出馬表明を控え、キャップたちを懐柔しておきたかったのでしょうが、そのもくろみは外れたといっていいでしょう」(同)
PR会社に全面的に支えられた「颯爽とした姿」と、オフレコ懇談でさらけ出した「全く中身のない姿」――。今回の総裁選では、進次郎氏の“二面性”にも要注目である。
9月12日発売の「週刊新潮」では、進次郎氏の実像に迫る特集記事を含め、石破茂元幹事長の「眉メイク術」など、自民党総裁選の舞台裏について7ページにわたって詳しく報じる。