不倫3年で彼女がストーカー化、謎の「箱」が自宅に…家庭に“致命傷”を負わせたその中身

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精神的に不安定位になった奈美絵さん ある時“事件”が

 本音を読まれていた。そして彼女はそれを恨んでいた。こうなったのはあなたのせいだからと無言のうちに言われた気がした。

「でも退院した彼女は、落ち着きを取り戻しました。時間があったら来てと言われていたので部屋に行ってみたら、『今日は特別、腕によりをかけて料理を作ったの』と。寒い日でした。かぼちゃの煮物やローストビーフなど、和洋いろいろな料理があった。共通しているのは、僕の好きなものばかりだったこと。彼女の気持ちが伝わってきました」

 今まで通りやっていこう。隆造さんは彼女を抱き寄せた。だがそれ以降、彼女の言動は変わっていった。以前はすんなり帰宅させてくれたのだが、帰ると言うと泣くようになった。必死になだめて、また来るからと納得させて帰るのが、隆造さんにはだんだんつらくなっていく。

「精神的に不安定だったんでしょうね。あるときなど、帰らないでって叫びながら外まで追ってきたことがあるんです。道行く人がみんな見ていて。さすがに彼女を抱き寄せてもう一度、部屋まで戻りました」

 そんなことが重なり、あるとき玄関で追いすがってきた奈美絵さんにカッとなり、「いいかげんにしてくれよ」と、彼は彼女の肩を足で突き飛ばしてしまった。大声を上げて泣く彼女をそのままに、彼は帰宅した。

「それからは電話攻撃が続きました。彼女は彼女で、いてもたってもいられなかったらしいんですが、激情をぶつけてくる彼女に対処できなかった。電話に出ないと、今度はLINEなどのメッセージが1日何十件も入っている。ただ、僕にも非はあるという思いから、完全に無視はできないんですよね。10回に1回くらいは返信してしまう。それがよけい彼女に期待を持たせたようです」

自宅の玄関前にダンボール

 最近、疲れているんじゃないの、大丈夫? 妻からそんな言葉をかけられたとき、いっそすべて打ち明けようかと彼は迷った。だが非のない妻に心配させたくはなかった。

「会社の前で待ち伏せされたとき、さすがにもう耐えられなくなって警察に相談に行きました。同時に上司にも打ち明けた。事件が起こって会社の名前が出てもまずいですから。警察は彼女に警告を出してくれることになった。その代わり、僕は一切彼女には連絡をとらないことを約束しました」

 彼女も社会生活を断たれたら困るだろう、だからこれ以上は追ってこないだろうと隆造さんは踏んでいた。確かに彼女は追うのをやめたようだったが、ある日、自宅の玄関前にダンボールが置かれていた。

「妻が見つけたんです。宛名がないから、配送業者が持ってきたものではない。気持ちが悪かったから、思わず警察を呼んで開けた。そこにあったのは、僕が彼女の家に残していたTシャツなどの部屋着とか、彼女にプレゼントした下着やアクセサリーやバッグなどでした。明らかに妻に暴露するためですよね。手紙ひとつ入っていなかったので、最初、妻は何がなんだかわからなかったようです。しかし、すぐに僕の女性関係だと察した。警察には、何でもないですと取り繕ったそうですが、恥ずかしさと怒りでどうにかなりそうだった、と」

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