娘役急死から1年、なぜ今? 宝塚・宙組トップ退団で“幕引き”か…ファン怒り「なあなあ」「泥縄式」

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事実上“お咎めなし”

 Aさんの遺族側も会見を開き、宝塚側がパワハラの加害者と認定した10人のうち、宙組の幹部上級生2人を含む、合計6人の謝罪文を遺族に提出してきたことを明かしている。ただし、その後、宝塚内でどのような処分や対応が取られたかは、はっきり伝わってきていない。事実上、“お咎めなし”の状態が続いている。

 昨年12月には当時の劇団トップだった木場健之理事長が退任し、今年2月には、歌劇団の親会社阪急阪神ホールディングスの角和夫会長が、歌劇団と養成機関「宝塚音楽学校」の両理事を退任したものの、それ以外に明確な形で責任を取った者もいない。

「宝塚の各組にはプロデューサーがいて、“マネージャー”的な役割を果たしています。宙組では、Aさんの一件があった当時のプロデューサーの名前が今もなお、パンフレットなどに記載されています。本来ならこうした人物も交代させて、体制を刷新すべきです。ただ、そうした“改革”もなく、今年6月に公演を再開させた。ファンの中には『なぜ、組織の上が責任を取らないのか』と思っている人も多く、『なあなあ』『泥縄式』の対応と見られても仕方ありません」(前出のジャーナリスト)

 ファンの間では、ある懸念も生まれているという。今年4月に新たに入団してきた第110期生の“配属先”だ。

「彼女たちは今後、花組、月組、雪組、星組、宙組の五つの組に振り分けられる予定です。しかし、今の宙組に入りたいと思う人はどれだけいるでしょうか。劇団が『改革する』と公言してきた通りの、きちんとしたフォロー体制を組まなければ、家族も心配で仕方がないでしょう。このことも、芹香の進退に影響しているように見えます」(同)

 なし崩し的に公演が再開され、トップも退団……。このままで、ファンからの信頼を取り戻せるのだろうか。

デイリー新潮編集部

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