「コバホークより議員票は少ないかも」茂木幹事長の窮地 【自民党総裁選の裏側】

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戦略的撤退の条件とは

 ただ、そういった戦略的撤退はフィクサーや重鎮、剛腕の存在あってのものだ。そもそも出たいと考えている人を思いとどまらせ、結果的にその判断が間違っていないだろうと納得させられるようなシナリオを描けなければ本人を説得できないからだ。

「今の自民党にそのような存在はおらず、このまま候補者乱立状態で告示・投開票日を迎えることになりそうです。もし候補者が辞退したとしても、それは惨敗して政治生命を絶たれないようにするための善後策で、剛腕による調整ではないと見られます」(同)

 茂木氏に関しては、いち早く出馬を表明したことで、「コバホーク」というニックネームが知られるようになった小林鷹之元安保相より得られる国会議員票は少ないかもしれないと取り沙汰されているという。党員票、国会議員票ともに惨敗となれば、「次」を狙うことも難しくなる。かといって、まともなシナリオもないまま撤退しても笑い者になる。やはり“リアリティ”のない野心だったのか。

デイリー新潮編集部

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