運営元の大誤算!?  台風とキャリーオーバーが引き起こしたサッカーくじMEGA BIGの異常事態

国内 社会

  • ブックマーク

「くじ」と言うより「マネーゲーム」?

 この期待値の特性に目をつけたのが、普段から大金を投じてマネーゲームを繰り広げる「個人投資家」たちだった。

 真意のほどは定かではないが、Xには総額で数千万円超をMEGA BIGに投じたというアカウントが複数現れたほか、500万円分の購入で1等当選を射止めた、などの勝利報告ポストも相次いだ。

 今回の出来事について、ただひたすら「期待値を追う」といういかにも投資家らしい行動に、「分かっていても真似できるものではない」とその潔さを称賛する声があがる一方、「これは果たして、くじと言えるのか」と疑問を口にする人もいる。

 たしかに、特殊な状況下だったとは言え、多額の余剰資金を投じることのできる「特別な人」の方が勝ちやすい仕組みは、「くじ」と言うよりも「マネーゲーム」と呼ぶ方が近いと言えなくもない。

 特に、毎回コツコツとくじを買ってきた人たちにとっては、その“夢”の蓄積とも言える「キャリーオーバー」を、普段はくじを買っていない「金持ち」が掻っ攫っていく、という構図に見えて興醒めした人もいるかも知れない。

MEGA BIG運営元の見解は

 夢を見て楽しむためのスポーツくじで、いささか夢のない事態が起きてしまった。今後のルール変更の可能性などを、MEGA BIGを取り扱う独立行政法人日本スポーツ振興センターの広報担当に尋ねると――。

「非予想系くじのうち、BIGや100円BIGの指定試合数は14試合で、最低成立試合数は10試合。MEAG BIGは指定試合数が12試合で、最低成立試合数は8試合です。これは“スポーツ振興投票の実施等に関する法律”で定められたもので、今回はそのルールに則り、5試合が中止となったBIGは非成立となり、中止が4試合だったMEGA BIGは成立となりました。皆さんにスポーツくじを楽しんで頂けるよう、決められたルールに沿って運営しておりますが、今後もより多くの人に楽しんで頂くため、努力してまいります。くじの在り方についてのご意見は、真摯に受け止めます」(広報担当者)

「キャリーオーバー」×「台風待ち」のゲーム性は今後も続くのか、それとも何らかの改善策が実施されるのか、今後の動きに注目したい。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。