「サイズが小さければ小さいほど高額で引き取られる」 ブリーダーが告発するペット業界の闇…規制が堂々と破られる現状とは

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〈300g台の極小〉、〈低血糖〉といった記述が複数

 それを指摘すると、ペッツファースト側は誤りを認め、

〈担当者がそれ(レポート)を読み間違えたようです〉

 と主張するのだが、6件も発生している死亡事故を0件と読み間違えることがあるだろうか。苦しい弁明と言わざるを得まい。

 件の社内報には2022年以降の販売前のペットの死亡事故の詳細が記されている。気になるのは、そこに〈幼若ペット(仕入時330g)〉、〈300g台の極小〉、〈低血糖〉といった記述が複数あることだ。300グラム台という体重は、環境省が公表している56日齢犬(トイプードル、チワワ)の平均体重を大幅に下回っている。また、8週齢に達していない子犬が低血糖になって死亡するケースがあることは既にでお伝えした通りだ。

 後編【「“小さいうちに売った方が子犬のため”と発言」「“なんで客を帰した”と叱責」 ペット業界大手のブラック体質を関係者が告発】では、ペッツファーストの「売上至上主義」な企業体質について詳報している。

週刊新潮 2024年8月29日号掲載

特集「子犬販売『法令違反疑惑』報道の本誌に『出版差し止め請求』 ペット業界大手『ペッツファースト』の“利益ファースト”と“大嘘”」より

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