「僕たちはいい友だちです」 日本人、漢人、蕃人の三民族が一つになった「嘉義農林」と考える“高校野球の意義”(小林信也)

  • ブックマーク

 1931年、夏の甲子園で決勝に進出したのは中京商(愛知)と嘉義農林(台湾)。当時は日本が統治していた朝鮮と台湾からも代表校が参加していた。

 初出場の嘉義農林は初戦(2回戦)で神奈川商工を3対0、準々決勝・札幌商(北海道)を19対7、準決勝・小倉工(福岡)を10対2で破り決勝に進んだ。快速球と大きな変化球が武器のエース呉明捷を中心によく守り、よく打ち、よく走って観衆の心を捉えた嘉義農林は、2014年公開の映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」で多くの人々が認める伝説となった。...

つづきを読む