「部下に厳しく当たったのは県民のため」…斎藤兵庫県知事、パワハラ疑惑を一蹴 ついに維新が追求も、辞職の意思はなし

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人望がない

 佐藤県議は斎藤知事に対し「人望がないんじゃないか」とまで言ってのけ、議場はザワついた。なぜなら、デイリー新潮がこれまで報じてきたとおり、斎藤知事は大阪府以外で初めて誕生した維新系の知事であり、彼をこれまで擁護してきたのは日本維新の会だったからだ。百条委員会の設置にも反対し、告発者である元県民局長の自殺の引き金とも言われる私的文書の提出を要求し続けたのも維新だった。維新会派の幹事長を務める門隆志県議(57)は、自身のXに《3年前の知事選で応援した責任もあり、知事としての資質に欠く行為が出てきた場合は引導を渡す必要があるかもしれませんが、現時点では知事の資質に欠く行為は確認されていないという認識です》と8月25日の時点で書き込んでいるほどだ。ある県職員は言う。

「斎藤知事に対する世間の反発は維新にも向き、先の大阪府箕面市の市長選では現職の維新市長がダブルスコアで敗北したほどです。慌てた日本維新の会の馬場伸幸代表(59)は『(百条委員会で)真実を解明してほしい』と語るようになり、共同代表の吉村洋文・大阪府知事(49)も、維新県議団による辞職勧告決議案や不信任決議案の提出の『可能性はありうる』とまで言い出したので、いよいよ維新会派も方向転換したのかもしれません。ちなみに、これまで斎藤知事の擁護を繰り返してきた維新の岸口みのる県議(60)は、百条委員会の質問メンバーから外されたようです。それでも、今さら知事を追及したところで、茶番にしか見えませんけど」

 斎藤知事が重用した側近の4人組も離れ、とうとう維新会派まで見放したとなれば、彼はもはやひとりぼっちである。もっとも、それでひるむような人ではないようだ。

「人望がないんじゃないか」とまで言われた知事はこう答えた。

斎藤知事:職員に好かれたり、職員からの人望があるというのも大事なポイントだと思うが、やはり県民の皆さまに対して、いい仕事ができる体制づくりというものが、県民の皆さまにとって大事に思っています。自分の人望がもしなかったとしても、それは反省しなければいけないが、必要な指摘とか指導をきっちりやることが県民の皆さまのために大事だと思っている。

 見事な答弁だ。パワハラは認めず、知事を続投する意思も1ミリも動かない。もっとも、それが県民のためになっていないことが、最大の問題なのだが……。SNSにはこんな声が上がっている。

《斎藤元彦、どういう神経してるのかわからないけど、あり得なさすぎて面白い。いつ、諦めて辞めるんだろう。》

《ほんと往生際が悪いね。もう詰んでるよ。潔く辞職しろよ。》

《「これから気を付けます、変わります」じゃないんですよ斎藤知事。やった事の責任を問われてるんです。貴方が知事でなければ少なくとも2人死なずに済んだでしょう?》

デイリー新潮編集部

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