岸田総理の長男・翔太郎氏が父の外遊先パリ、ロンドンで“観光三昧” 異例の親バカに元首相秘書官は「観光に行く暇などない」と一喝【スクープその後】
“親バカ人事”
翔太郎氏は1991年、広島生まれの32歳。地元の名門・修道中高から慶應義塾大に進み、卒業後は三井物産に就職したエリートだ。6年間勤務した後、2020年に岸田事務所で公設第2秘書となる。岸田家は現総理のみならず先代も先々代も衆議院議員を務めているから、「政治一家」の4代目に当たる。
父の総理就任1年後の昨年10月、首相秘書官に就くも、「縁故採用」と批判されたのは記憶に新しい。
「就任時から岸田総理は、翔太郎さんを秘書官にするつもりでいました」
と解説するのは、政治ジャーナリストの泉宏氏だ。
「しかし、岸田事務所には総理が政界入りした時から傍に仕える生え抜きのベテラン秘書がいた。苦労に報いる意味もあり、まずは彼を付け、その後1年経った際に翔太郎さんに交代させた。総理にとっては既定方針でしたが、臨時国会召集翌日のタイミングになったために、“親バカ人事”との批判を招いたわけです」
とはいえ、前述のように、翔太郎氏はまだ32歳で、永田町歴も2年とキャリア不足は否めない。
「総理はそう遠くない将来、跡継ぎとして翔太郎さんの政界入りを想定しているはず。総理自身も翔太郎さんと同じ31歳の年に父上の秘書になり、政界でのキャリアをスタートさせていますから、それと同じ道を歩ませているように見えます」
箔付けの感が強い人事だったというわけである。
朝食も一緒
その翔太郎氏がどんな仕事をしているかといえば、
「首席秘書官である嶋田さんは、元経産次官であることからわかるように政策の人。一方の翔太郎さんは総理の身近に控え、意向や体調を見つつ、細かい日程管理や調整をするのが仕事です」
と解説するのは、政治ジャーナリストの青山和弘氏。
「総理の細かな変化に配慮することが職務。もうひとつの仕事としてSNS対策があります。岸田総理はSNSを全く見ませんので、それを補うのが若い彼。総理の言動や政策がSNS上でどう見られているかをチェックし、報告しています」
もともと総理のご長男への溺愛ぶりはつとに知られていて、地元・広島の政界関係者によれば、
「岸田さんの事務所の会報のタイトルは『翔』。息子さんの名前から取ったものでしょう。総理になる前は議員宿舎、総理になった今は公邸で一緒に暮らしています。総理就任後は毎朝、4~5時に起き、一緒に朝食を取りながらコミュニケーションを図っているそうです」
自民党関係者も言う。
「翔太郎さんは首相秘書官になる前から、複数回、総理の外遊に同行し、政府専用機にも乗せてもらっていました。将来に向けて経験を積ませるためでしょうが、政府専用機とは文字通り、政府のスタッフが乗るためのもの。息子とはいえ、立場としては衆議院議員の事務所スタッフに過ぎない翔太郎さんが乗っていたのには、違和感を禁じ得ません」
[4/5ページ]